TRACER900 ABS | 忠さんのマフラー開発奮闘記

トレーサー900ABS編 其の八

★ライダーにほっとさせる完璧なピックアップを生み出すことが出来た★

右手に対してエンジンがシビアに反応しすぎるところを
微か〜に遅れて追従するように色々考えて対策をしてみた。
結論からするとBOX内の膨張室の容積を少し大きく調整していくことで
ライダーにほっとさせる完璧なピックアップを生み出すことが出来た。
うちの開発スタッフは本当に天才だ。最高に気持ちイーよ。

少し長距離を走りながら細かい特性のチェックをしてみた。
いいね。雄大なトルクが絶妙で少し大きめにアクセルを開けて
ウイリーを決めてみてもフラットトルクが
一定のラインで上昇していくからリラックスして走ることが出来る。
スタンダードでのウイリーは急激にトルクが上昇するから
かなり緊張感を伴うものだが、
別にこれはウイリーで走って欲しいって言っている訳ではなくて、
どんな状態でも回転の上昇をライダーのコントロール下における、
ライダーがもっとも操縦しやすい特性を作り出すことで
いつでもリラックスした状態でライディングが出来たことを伝えたいんだ。

数百キロ走って帰ってきても、雄大な出力特性のおかげで
ギアチェンジの回数が極端に少なくなっている。
いつもマシンが右手の通りにライダーの思うままに走ってくれるので
疲労感が全く違うんだ。
いいね、これでやっと完成だ!
今度はこいつで大きな旅に出かけたいな・・・。
 

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トレーサー900ABS編 其の七

★右手の動きにエンジンがシビアに反応しすぎる★

3000rpm付近からの出力特性をいじって
唐突なフィーリングをうち消そうと頑張ったがうまくいかない。
ただただ、パワーが落ちるだけ・・・・。

そこで今度はBOX内のパイプの長さを何度も何度も調整し
2000rpm付近からさらにトルクを引き出して
フラットに3000rpmへと繋いであげた。
これが良かった!
常にライダーの右手に対して
そのままエンジンが追従してくれる。
特性的にはかなりいい感じだ・・・。

しかし、今度は右手の動きにエンジンがシビアに反応しすぎる。
世の中にはこんな性質のマフラーはいくらでもあるが、
実はこういった性質がライダーをナーバスにさせる。
特に長距離を走った時の疲労感は半端無い。
これではダメなんだ。
本来の目的から大きく逸脱してしまう。
さあ、どこをどういじっていこうか。 

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トレーサー900ABS編 其の六

★遅れて回転がついてくる感覚が必要なんだ★

BOXの内部を徹底的にいじりまくって
なんとか3000rpmからのパワーも引き出せた。
すっごいパワーだ!
元々この回転域はとてもパワフルなトレーサーだけど
このパワーはその比ではない。
しかし、少しパワーの盛り上がり方が唐突で危険だ。
全然気持ちよくない。
おいそれとアクセルを開ける気にはなれない。

これではダメだ。
理想の特性とは言えない。
もう少しパワーラインを整えて右手の動きに対して
ほんのわずか遅れて回転がついてくる感覚が必要なんだ。
そう、あと少しあと少しこの感覚が引き出せたら
このマフラーも完成だ。あと少しだ。

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トレーサー900ABS編 其の伍

★うまく繋がらないと爽快感のある走りにはならない。★

パイプの長さを短めに調整し鈍臭さは消えて
かなり気持ちイー! 特性に近づいてきた。
ただ、今度は3000rpmを超えて高速域へのパワー感が足りない。
ここのパワーラインがうまく繋がらないと爽快感のある走りにはならない。
今後はボックスの中の寸法変更で新たな特性を探ってみようか。

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トレーサー900ABS編 其の四

★結構鈍臭い。★

センタースタンドがギリギリまで迫ってクリアランスが厳しい中、
開発メンバーが腕を奮って、サイレンサー容量を大きくしてくれた。
これにより音量が大きく下がったまでは良かったのだが・・・・・。
BOXが伸びた分、マフラーの全長もかなり伸びてしまった。
同時に出力特性が変わってしまったのだ。
結構鈍臭い。

想像はしていたのだが、結構厳しい。 
まあ、開発はいつもこうやって、いったりきたりの繰り返しなんだなぁ。
また、エキパイの長さを調整しながら、絶妙な出力特性を探っていこうか。


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トレーサー900ABS編 其の参

★『図太いトルクラインで雄大な旅をプレゼントしよう!』をコンセプトに★

やっぱり、3気筒900ccは難しい。
エンジンにパンチがあるから少しパワーを引き出すと
すぐに加速時の排気音が規制値を超えてしまう・・・どうする?

・・・なるほど! 
そうか以前のトレーサーと比べてトレーサー900は
スイングアームが長くなった分スイングアーム下の空間が広くなっているんだ。
この空間を工夫すればBOXの容量を少し多めに取ることが出来るかもしれないな。
さっそくBOXの容量アップを図って見るか!


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トレーサー900ABS編 其の弐

★『図太いトルクラインで雄大な旅をプレゼントしよう!』をコンセプトに★

なんとか、音量と性能のバランスの取り方が見えてきた。
これなら特性を色々いじっても大丈夫そうだ。
やっぱり、トレーサーはヨーロッパのライダーにめっちゃくちゃ人気のマシンだけあって、
アドベンチャーツアラーなのに軽快なフットワークで、速いし楽しい。
そして割と刺激が強い。
特に3000rpm過ぎたあたりに少しパワーラインの溜めを作り、
一気に加速させる手法は
ヨーロピアンライダーを興奮させる常套手段なのかもしれないな。

でも案外この回転域、日本の道路をあまり飛ばさないで
走らせようと思った時にはもっとも良く使う回転域なので、
少し気になっていたんだ。
特に長旅に出た時にこの特性は、まあほんのわずかだけど
ライダーを疲れさせる要因になっているような気がしているんだ。
神経を抜けないっていうか、弱っている時には
ほんの少しだけナーバスにさせると言うか・・・。

ちょっと今回は、SPTADAO風に目先を変えて”トレーサーのオーナーに
『図太いトルクラインで雄大な旅をプレゼントしよう!』をコンセプトに
特性を作っってみようと思うんだ。
もちろんウイリーだって軽くできちゃうトレーサーならではの元気印を残しながら
BMWのGSに負けないくらい、優雅に雄大な旅を楽しめるようにね。


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トレーサー900ABS編 其の壱

★大変な車種に手をつけてしまった感じがする★

やはり、中々このスペースの中に
高性能なエキゾーストシステムを組み込む作業は難しい。
性能を上げると音量が超え、音量を抑えると性能が落ちる。
その度にパイプの長さを変え、ボックスの容量・形状・内部構造・・・・。
また大変な車種に手をつけてしまった感じがする。

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トレーサー900ABS編 序章

★膨張室BOXの容積確保が難しいんだ★

最近トレーサー900の売れ行きが好調らしい。
それに伴ってか、POWERBOX FULLに“SS”を
開発してほしいって言うリクエストが急増しているんだ。
“SS”特有のルックスが気に入ってもらえているようだ。

簡単に『よし作るか』って言いたいところだけど、 
トレーサー900にはセンタースタンドが付いていて
性能を引き出す膨張室BOXの容積確保が難しいんだ。
”S”の時にも相当苦労したけ”SS”は”S”と違って
マフラーエンドに消音器を持たないために
サウンドを抑えて性能を上げることがとても難しいんだ。
本当に上手く作ることができるのだろうか?

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