忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

00〜 ZX-9R 編 其の参

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZX-9R 00~

★ かなりいいっっっ! ★

 開発担当者達は、あそこまで追求していたマフラーに
「もっとパワーを、もっとトルクを!」なんて言われたもんで、
かなりまいっていた。
でも今度は、12Rの開発で修得したデータなんかを引っ張り出して、
試行錯誤やったみたいだ。さ〜て、乗ってみるかっ。

 う〜ん、いい!

 あのR1で感じたあの感覚が、スタートからしっかりある。
男・カワサキらしい、ずぶといトルクと凄いダッシュ力もある。
いい、いいっ、おもしろいっっ、かなりいいっっっ!
これなら勝負できる。
あと7000 rpm からのパンチを上乗せして完成だな。

 さあ、もう一息頑張ってもらおうかっ!

00〜 ZX-9R 編 其の弐

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZX-9R 00~

★ やばいほどの感覚が欲しい! ★

 あれからかなりの試行錯誤が行われたようだ。
〜’89までに対応したPURESPORTがほとんどそのまま装着できるので、
それをたたき台にして開発は行われた。
このマフラーも、かなり気合いを入れて開発がされているから、
ピークも10ps 近く上がっていながら、
この前乗ったマフラーと違い、かなりいい中速のパワーとトルクがでている。
まぁ、今までならこのマフラーでOKを出せたのだが、
今回は目的が違う。
おもいきりパワフルに、おもいきりトルキーに、
そして、おもいきり速く走れるマフラーを作る。
実際に使用されないような回転域のパワーはあえて追いかけない。
この決まり事に従って開発された試作が上がってきた。
さ〜あ、乗ってみるか。

ウン?確かに以前に比べてダッシュもよくなっているし
ピークへ向けての伸びもいい・・・。

でも、なんか違う。
あのR1の、やばいほどの感覚がないっ。
まだ、レッドにたたき込む勢いが弱い。
もっと凄いダッシュ力、強烈なトルクとパワーが欲しい。
このままじゃダメだ。
開発担当には、もう少し頑張ってもらいますかっ。

00〜 ZX-9R 編 其の壱

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZX-9R 00~

★ 最高速の謎・・・ ★

 まず、序章で少し話をした最高速の謎だが、
ノーマルと装着されていたオールチタンのマフラーでは、
ピークで7ps、また、かなり低いところからほぼ全域にかけて
パワーが上がっていることが確認できた。
では、なぜ首都高速でギクシャクし、
最高速がノーマルより落ちたか?
・・・これを実走で検証してみた。

 確かに、装着されていたオールチタンのマフラーでは、
ノーマルより伸びはあるものの、トップに入れるとスカスカで、
少しスピードが落ちる。
3速あたりでも、登りになるとかなり頼りない・・・・・
な〜るほど、読めた。
トルクだ。負荷の大きく掛からないベンチではよい結果が出ても、
実走ではそうはいかないことは良くある。
まあ、もともとこの系統のマフラーを作る気はないので、テストはここまで。

 つぎは、ライバルR1とノーマル同士の比較をしてみた。
やはり加速で差が付く。
ある程度の速度域に達していればそう極端には離されないが、
スタートから7,000 rpm 位までで大きく離される。
加速時には、パワーと共に10kgのウエイト差が大きく影響する。
よしっ、ならば 7,000 rpm までを中心に開発しよう。
そこから上は、自ずとパワーが上乗せされてくるはず・・・。

ここまでを開発担当に伝えた。
あとは試作が上がるのを待つだけだっ。

00〜 ZX-9R 編 序章

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZX-9R 00~

★「作ってよ!」 ★

 ある知人から紹介された9Rライダーからこんな要望を受けた。
「某メーカー製のオーバルサイレンサーのオールチタンマフラーを装着しているのだが、
かなりパワーが上がっているはずなのに最高速がノーマルより落ちた。
首都高速の走行においてもギクシャクしてうまく走れない。
時間が掛かってもいいから本当におもしろくて
本当に速く走れるマフラーを作ってよ!。」

なんて要望だ。
俺の今の愛車R1のライバルだし、
面白いから引き受けたんだ。
次回から、この最高速の謎と共に、いろいろ裏話を公開するぜ!

ZZR1400編 其の伍

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZZR1100

★ ハエ〜ッ! ★

 ウッハハハハ・・・さ・い・こ・う・!
   ・・・お・も・し・ろ・い・!
 交差点からの立ち上がり、アクセルだけでフロントがリフトする。
場合によっては2速に入れても・・・落・ち・な・い・・・。
これは、ZZ-R1300なんじゃないか?
2000rpmちょっと回っていれば、高いギアでもガンガン加速する。
ウ〜ン、逞しい。
パワーは1000rpmを超えれば全てに上乗せされているが、
特に3800rpmくらいから強烈だ。
どこからでも沸き上がってくるトルクで、
どんなコーナーだって一速高いギアーで
トラクションをかけてグングン曲がる。
まさにPURE SPORT!
ハエ〜ッ。この性能はまったく別物だ。
PURESPORTの中でも最高の部類に値するぜ!
本当に、この性能ならこのマシン、あと20年間は色褪せないな・・・。
あとはステー関係の細かい設定を完成させて1月の中旬には発売決定だ!
もう少しの辛抱、よろしくなっ。

ZZR1400編 其の四

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZZR1100

★ あと20年は飽きないで乗れる・・・?! ★

 本当に奇跡だね、
あのくねくねに伸びまくったエキゾーストパイプが
ほぼ完璧に収まっている!
しかも、さらなるパワーアップを果たした上でだ。
何しろ1000rpm直後から、図太く全域にパワーが立ち上がっている。
特に5500rpmくらいから更に強烈に立ち上がっているんだ。
集合部の容積を変え、
バイパスパイプの設定を変化させながら
シリンダー内の充填率を上げたそうだ。
こいつはワクワクするぜ!それじゃあ試乗試乗!!

軽い! 全然軽い!
前回のテストで乗ったときより、数段軽くなっている。
パワーのおかげだ。
まったく別もんだ!
それに、トルクがさらに増えた分トラクションがかかり、
グングン曲がる。
もの凄く操縦性が良くなっている。まったくこれは面白いぞ!

 ・・・・・これで開発が終了かって?だめだめ!
ZZ-R1100の為の最後のプレゼントだ。
もっと徹底的に性能を引き出したいんだ。
そう、あの5500rpmから炸裂するパワーを、なんとか4500rpm付近から引き出したい!
そうしたらこのマシン、あと20年は飽きないで乗れるんじゃないか?
考えただけで嬉しくなるぜ!
何とかたのむぜ、開発担当!

ZZR1400編 其の参

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZZR1100

★ 【次世代のパワー】 ★

 前回指示しておいた「4500rpmからの強烈なパワー」を
しっかり引き出してきたぜ!!
やっぱり俺が思ったとおりだ。
このパンチはもうすでにZZ-R1100ではない。
1200をも追い越している。どちらかというと【次世代のパワー】だ。
そうなんだ、このマシンにはしっかりこんなパフォーマンスが隠されているんだ。
面白いぞ!この特性ならあと10年経っても色あせないはずだ。
特性にもう少し手直しをする必要はあるが、
それはこの自由奔放に伸びまくったエキゾーストパイプ達を
しっかりカウリングに収めてからの話だ。
何しろ、開発担当者も性能の目途がたったものの
「こいつを収めるのはほとんど不可能なんじゃないか?」なんて
弱気な発言が出るほどだ。
まあ、今まであらゆる難関をクリアーしてきた奴らのことだ、
なんとかしてくれると思うぜ。

ZZR1400編 其の弐

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZZR1100

★ 幻の試作マフラー ★

 さあ俺のお気に入りの性能を引き出す
幻の試作マフラーを引っ張り出して来たぞ。
例によって性能の開発だけを目的に造ったマフラーだから、
外見はひどいもんだっ。
カウルは付かないはバンクだって
「大丈夫かこれ?」なんて不安を抱えながら乗ってみた。
 あぁ・・・、久しぶりの感覚、いいね〜。
2000rpm超えていればどこからでも
グリグリ付いてくるトルク3速4速あたりを使ってガンガン走ってみた。
 ・・・楽しい!
特に5000rpmからのパワーは特筆もんだね。
よーし、こいつをたたき台にして、
あと500rpm低い4500rpmぐらいからパワーを炸裂させて、
一気にピークパワーまで持っていかせるか・・・。これは楽しみだ。
案外最近開発したPURESPORTの中でも、最高のヒット商品になるかもな!

ZZR1100編 其の壱

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZZR1100

★ ・・・実は、★

 久しぶりにZZ-R1100を引っ張り出してきたぞ。
実はうちの会社ZZ-R1100にはもの凄く思い入れがあって、
何年かおきに新車を買い換えて置いてあるんだ。
なにしろ今まで開発してきた中で
性能出しには一番苦労させられた車両だ。
おかげで「ZZ-R1100にパワーを求めたらコンバットにたどり着く」とまで
言われるようになったんだ。
まあ話はこのへんにして、ノーマルのチェックといきましょうかっ。

・・・・ほほ〜う!なるほど、楽しいね!

 1200が発売されてもなお人気が衰えないのもわかる気がする。
久しぶりに乗ってみるとこれが良いバイクなんだっ。
何しろ完成度が高い。
エンジンが、どう伸びていこうとしているのかがもの凄くわかる。
エンジンのトルク感もいかにも「カワサキ」って感じだし、
この感覚が乗ってて気持ちいいよ。
こいつとは、長い間のくされ縁だ。
まあこのマシンにとって、今回が最後の開発ってことで、気合いを入れていこうか!
何より「カワサキ」らしい男臭さと、
新型のビッグバイクに絶対負けない動力性能を引き出して、
最高に面白いマフラーを作ってやる!
実は、過去に造った100を超える試作の中に、
俺のお気に入りが一本あるんだ。こいつを徹底的に煮詰めてやるぜっ
・・・と言うことで、
今回は急ピッチで開発が進むと思うから、期待して待っていてくれよな!

ZZR1400編 序章

  • 投稿日時:2018年05月14日
  • カテゴリー:ZZR1100

★ 自信あるんだ! ★

 「なんで今さらZZ-R1100なんだよ?」なんて言っているやつ、
おまえは甘い!
実はZZ-R1200が発売されて以来、
1100用のPURE SPORTを望む声がもの凄いんだ。
 みんなどうも、ボアアップに匹敵するPURE SPORTの強烈なトルクと、
猛烈な加速力を期待しているらしい。
当然初期型から絶大の信頼をいただいているスーパーコンバットシリーズだ。
もちろんトルク型PURE SPORTとしても自信はある。
最高に速くて最高に面白いマフラーを開発するから、
少し時間をくれよなっ。絶対期待を裏切らない自信はあるんだ!

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