Z900RS 4in1編 其の七
- 投稿日時:2018年05月11日
- カテゴリー:Z900RS 4in1
★量産パーツに置き換えるなんて絶対にできないよ★
さあ、これぞ ”男カワサキ!”
ものすごくパワフルで骨太でエキサイティングな性能に仕上がってきた。
真のZ900RSを引き出せてきている感じをヒシヒシと感じてきている。
あともう少し、あともう少しパワーの立ち上がりを早めにして
パワーラインを起き上がらせたいんだ。
そしてカワサキらしくピークパワーも。
これを実現するのに今回は集合部の容積を徹底的に探ってみる
数種類の容積や形状の違う集合部を作り
最もベストなものを選び出し、
そこから微調整を加えて完璧なものに仕上げていくんだ。
通常、この部分はコストを抑えるために
型による一発整形のメーカーが多いが、うちは違う。
この系統のマフラーを集合管と呼ぶだけに
この集合部に重要な肝が隠れているんだ。
こんなに美味しいチューニングポイントを
みすみす量産パーツに置き換えるなんて絶対にできないよ。
★イメージは1000ccに迫る真の900ccって感じかな★
かなり開発も進んできた。
今は更に「気持ちイー」出力特性を探して試行錯誤
大胆にエキゾーストパイプと本体の設定を変えたものを
いくつか試作し比較しながら進めている。
・クラッチミート直後から怒涛のトルクを引き出し強烈にダッシュするタイプ
・4000rpm付近からパワーを立ちあげ前輪を高々とリフトさせて加速していくタイプ
・フラットな特性を引き出し雄大で大らかで大陸横断をイメージさせるようなタイプ
現在販売しているPOWERBOXメガホンは
ここまで強烈ではないけど、
どちらかというと一番下のフラットで大陸横断を
イメージさせるタイプなので、
今回は上の二つを組み合わせたフルエキゾーストでしか引き出せない
骨太な特性を探っていこうと進めているんだ。
イメージは1000ccに迫る真の900ccって感じかな。
あっそうだ!もう一つとても大切にしているポイントがあるんだ。
それはエキゾーストパイプの美しいライン、ルックスだ。
シンプルなショート菅に必要なのはこ
のエキゾーストパイプの美しいラインなんだ。
大らかで流れるような美しいラインを創り出すために
大きなパイプ曲げ用の型を特別に製作し、
それを駆使して丁寧に仕上げる。
集合部も普通なら製造の効率を優先し
スクエアーに集合させるところを
このマフラーはパイプのラインを優先し
ランダムに集合させる。
とても手間のかかる作業だけど
この美しいルックスを生み出すためには絶対必要なことなんだ。
さあもう少しだ。
走りもルックスも「気持ちイー!」マフラーを目指して頑張るぞ。
★パワーラインが変化することを発見したんだ★
いやぁ〜大変だった。
メインパイプからBOXに排気ガスを導くための
取り出し位置やBOX自体の容量を徹底的に変更し
いじってもいじっても全く反応がなかったんだ。
そんな中、並行してエキゾーストパイプの太さや長さを変えていくと
あるサイズのBOXとパイプの組み合わせの時に
顕著にパワーラインが変化することを発見したんだ。
こうなると俄然開発が面白くなってくる。
目標とするイメージを明確にして担当と共有していく。
スタンダードの持つ750ccからちょっとスケールアップしたようなよく言えば軽快。
ちょっと斜めに見ると高回転高出力型のスポーティーながら少しだけ、線の細さを感じる。
その走りの感覚に、どちらかというと往年のZシリーズに受け継がれる。
いかにも大排気量ならではの図太い加速と豪快な伸びを
上乗せさせたような走行フィーリングが頭の中に溢れかえっている。
なんとかなるかな?
なんとかしたいな。
なんとかなりそうな気がするんだよね・・・。
忠
Z900RS 4in1編 其の弐
投稿日時:2018年02月09日カテゴリー:Z900RS 4in1
★パワーが低いところが決定的だ★
予想を裏切ってシンプルな4in1マフラーは結構よかった!
走り出したら、いかにも4in1といった感じで
中速から高速に行くに従ってパワーとサウンドが盛り上がってくる。
結構気持ちイー走りをしてくれる。
ただ、いかんせんパワーが低い。
パワーラインが割と綺麗に整っているので走りは気持ちイーけど
パワーが低いところが決定的だ。
しかし、これからの開発において、とても良い参考になったと思う。
基本的にこのマシンはz900という超軽量の
スポーツネイキッドを基本としている。
Z900の売りは高回転まで
クリアーに吹け上がるエンジン特性と軽量なボディーだ。
それだけにZ900RSの重厚なスタイリングや
乗り味と若干ミスマッチな感じが否めないんだ。
うちはこのマシンにZ1を踏襲する重厚なパワー感を、
湧き上がるトルク感を引き出したいと思っているんだ。
なんとか、俺たちが考えるZ900RSの名前に
ピッタシくるような特別な出力特性を作りたいと考えているんだ。
忠
★フルエキゾーストなら、何とかなるかもしれない★
Z900RSのPOWERBOXはとてもいいバランスで仕上げることが出来た。
しかし、その開発工程の中でいくつか気がついたポイントがある。
ここをいじると絶対に「気持ちイー!」走りになる。
そんなポイントだ。
どうしてもサイレンサーのみでは調整しきれないポイントだけど
フルエキゾーストなら、何とかなるかもしれない。
そんな風に考えているんだ。
フルエキゾーストの場合マフラーの全長、
それぞれのパイプ系、排気ガスを集合させるポイント、
バイパス、集合方法などなど、
たくさんのチューニングポイントが隠されているんだ。
だから、フルエキゾーストの開発はとても楽しみなんだ。
さあ始めるか!
忠
★実際の加速とのタイムラグの短縮★
ヤマハが久しぶりに国内市場にリリースした250ccのスポーツスクーターXMAX
流石にヤマハの新作だ.
どこかT-MAXの血を引き継ぐ高い剛性と
パワフルな走りの素晴らしい完成度に仕上がっている。
XMAXを走らせて感じたのは深いバンク角と同時に
前後ブレーキの素晴らしさ。
通常、小径タイヤのスクーターの場合接地面積の少なさからか
少し強くブレーキをかけるとわりとあっけなくタイヤがロックを起こし
滑り出しABSがすぐに作動してしまう傾向にあるのだが、
XMAX は少し違った思いっきりブレーキを握るとABSのついていない車両のように
ギュギュギュッとタイヤがきしみ音をあげギリギリまでABSの作動を遅らせる。
その後繊細にABSが反応し絶妙に最短距離で車体を止めてくれる。
これはすごい進歩だと感じた。
あと、不満に関してはT-MAX譲りの足つき性の悪さ以外特になにもない・・・
そうこういうマシンは逆に開発の方向性を見出すのに大変なんだ。
通常悪いところを改善することが開発のスタートになるがこれにはそれがない。
そうなると、さらなる加速と通常走行中、変速機構にプーリーを使っている
スクーター独特のアクセルを閉じてからアクセルを開いた時に起こる
実際の加速とのタイムラグの短縮。
この2つを中心に開発の方向を探っていこうと考えている。
これはスクーターに走りの気持ちよさや完成度を引き出すために
重要な手段なんだ、さあがんばるぞ!
忠
スペシャルパーツ忠男(SP 忠男)| オートバイ・バイク・二輪車、オリジナルマフラー公式サイト
オートバイのオリジナルマフラーを中心にバイク・二輪車のスペシャルパーツを開発しお届けします。
”気持ちイー!”で世界中のライダーを愉快にさせるために。
MT-09、MT-07、YZF-R25、XSR900などの交換用マフラーを取り揃えています。
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