忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

~2009 SR400キャブ仕様編 其の伍

★若干遅れてついてくる。これが不快だ★

う〜ん。
かなりいい線まで来ているんだけど 若干何かが違うんだ
まず感じるのはトルク感がわずかに薄い・・・・。
これは膨張室の容量を調整する必要性があるな。

それとアクセルに対するエンジンのレスポンスが
ベストより若干遅れてついてくる。これが不快だ。
これは排ガスを膨張室に
放出するタイミングが合っていないと思うんだ。
これをいっぺんに対応すると収集がつかなくなるから
まずは排ガスを膨張室に放出するタイミングを探ってみよう。


sr400carb0500.jpg title=

sr400carb0501.jpg title=

トレーサー900ABS編 其の六

★遅れて回転がついてくる感覚が必要なんだ★

BOXの内部を徹底的にいじりまくって
なんとか3000rpmからのパワーも引き出せた。
すっごいパワーだ!
元々この回転域はとてもパワフルなトレーサーだけど
このパワーはその比ではない。
しかし、少しパワーの盛り上がり方が唐突で危険だ。
全然気持ちよくない。
おいそれとアクセルを開ける気にはなれない。

これではダメだ。
理想の特性とは言えない。
もう少しパワーラインを整えて右手の動きに対して
ほんのわずか遅れて回転がついてくる感覚が必要なんだ。
そう、あと少しあと少しこの感覚が引き出せたら
このマフラーも完成だ。あと少しだ。

tracer900abs_0600.jpg title=

tracer900abs_0601.jpg title=

tracer900abs_0602.jpg title=

2018〜CB250R編 其の拾四

  • 投稿日時:2019年05月08日
  • カテゴリー:CB250R 18

★スタンダードの車両とは全く違う★

何度も何度も膨張室を付け替える。
走っては測り、測っては変え、変えては走る・・・・。

理想の走りに近づいてきた。
2500rpm付近から5000rpmまでのトルクが
スタンダードの車両とは全く違う。
最高にトルクフルで一つ上のランクの車両の完成度だ気持ちイー!
ここまできたら、POWERBOXとの
マッチングを探りながら開発を続けていこうか。

cbr25018_1400.jpg title=

cbr25018_1401.jpg title=

cbr25018_1402.jpg title=

2018〜CB250R編 其の拾参

  • 投稿日時:2019年05月03日
  • カテゴリー:CB250R 18

★徐々の理想の特性を探っていく★

BOXを取っては、空いた穴を塞ぎ。 
塞いでは、新たに穴を開けてBOXをつなぎ直す。
いつもノーマルエキパイと性能を比べながら、
こんな工程を繰り返しながら徐々の理想の特性を探っていく。
この工程が最高に楽しい。

cbr25018_1300.jpg title=

cbr25018_1301.jpg title=

トレーサー900ABS編 其の伍

★うまく繋がらないと爽快感のある走りにはならない。★

パイプの長さを短めに調整し鈍臭さは消えて
かなり気持ちイー! 特性に近づいてきた。
ただ、今度は3000rpmを超えて高速域へのパワー感が足りない。
ここのパワーラインがうまく繋がらないと爽快感のある走りにはならない。
今後はボックスの中の寸法変更で新たな特性を探ってみようか。

tracer900abs_0500.jpg title=

tracer900abs_0501.jpg title=

tracer900abs_0502.jpg title=

~2009 SR400キャブ仕様編 其の四

★博打の世界だね、マフラーの開発ってやつは★

外付けタイプの膨張室(BOX)をもった試作から
排気の取出し位置BOXの容量などをインナータイプの試作に置き換えてみた。
根本的に構造が違うからそのままの寸法を踏襲して
データを置き換えることはできないけど、
ある程度勘で制作を進めていく。
インジェクション仕様のSRでかなりの数を試作してきたから、
あまりはずさずにここまで性能を引き出すことができた。
パワーライン的には全てにおいてインジェクションを上回っている。

しかし、このマシンそう容易くはない。
いくらかっこのいいパワーラインを作り上げても
すぐにはライダーの感性とリンクしてこないんだ。
シャーシダイナモで測定するような基本的な特性はこの辺で完了させて、
これからは五感をフル活用して
心の底から気持ちイー! って声が上がるような特性を探っていこうか。


sr400carb0400.jpg title=

Z900RS編 其の七

  • 投稿日時:2019年04月23日
  • カテゴリー:Z900RS

★最高に高いレベルでバランスさせた最高のマフラーになったと思うな★

いやぁ〜、長かった。 
性能が完璧になると音量が規制値を超える。
音量を規制値に合わせると特性が不快になる。
こんなことを何度も繰り返しながら、少しずつ少しずつ理想に近づけていく。
この作業がたまらなく面白い。

ほんの僅かなパワーラインの差でも
秀逸な走りの気持ち良さを引き出すことができた! 
シフトチェンジを滑らかに変える優れたトルク特性
1200rpm付近から4000rpm手前の最高に気持ちイー! 特性
Z900RSをこの小さなパッケージでよくここまでもって来れたと思うよ!
走りの爽快感、心地よさ、安心感この三つのポイントを
最高に高いレベルでバランスさせた最高のマフラーになったと思うな。

ぜひ 各地に快感体感試乗会 ライドオンキャンペーンで体験できると思うから
一回乗ってみてほしいな。

SPTADAO開発チーム

z900rs0700.jpg title=

z900rs0701.jpg title=

Z900RS編 其の六

  • 投稿日時:2019年04月23日
  • カテゴリー:Z900RS

★大切なのは1200rpm付近から3000rpm台だと思う★

わずかなパワーラインの変化を読み取り、
各部の寸法を修正し、走り感じとる。
地道な作業の繰り返しであの大きなサイレンサーを
着けた時の心地よい感覚を追い求めている。
案外このマシンにとって大切なのは1200rpm付近から3000rpm台だと思う。
この回転域でこのマシンの気持ちイー! 爽快感や心地よさ
そして安心感が決定されるような気がしてならないんだ。
その特性を求めて 来る日も来る日も作業を繰り返す。

SPTADAO開発チーム

z900rs0600.jpg title=

z900rs0601.jpg title=

z900rs0602.jpg title=

z900rs0603.jpg title=

z900rs0604.jpg title=

z900rs0605.jpg title=

Z900RS編 其の伍

  • 投稿日時:2019年04月23日
  • カテゴリー:Z900RS

★規制値クリアーを目指す。★

マフラーで性能を上げるためにはサイレンサー内のパンチングパイプ
(穴の空いた網状の板を丸めたサイレンサーのセンターにある太いパイプ)
の直径をある程度太くしなければならない。
太くすると当然のように音量が大きくなり、規制が通らなくなる。
そこで、わずかに寸法を変えながら絶妙なところで折り合いをつける。

ここ数日間サイレンサー内部の構造で
音量を抑えるためにできることは全てやった。
なんとかノーマルの性能を確保したまま
規制値をクリアーするのにあと1dBまで追いついてきた。
あとはメガホンサイレンサー側面から排気脈動をコントロールして
特性を変化させたり音量を抑えたりする効果があるBOXへの
連結パイプの取り出し位置や太さBOX自体の大きさを変えながら
規制値クリアーを目指す。
出来れば、少しでもマージンを取って性能のプラスに変えていこうと考えている。
しかし、もしここでどうしても音量が落ちなくなったら
メガホンのサイズを一回り大きくするしかない。
ルックスを考えるとそれだけは避けたい、
それにしても先はまだまだ見えないなぁ。

SPTADAO開発チーム

z900rs0500.jpg title=

z900rs0501.jpg title=

z900rs0502.jpg title=

Z900RS編 其の四

  • 投稿日時:2019年04月23日
  • カテゴリー:Z900RS

★規制値クリアーを目指す。★

マフラーで性能を上げるためにはサイレンサー内のパンチングパイプ
(穴の空いた網状の板を丸めたサイレンサーのセンターにある太いパイプ)
の直径をある程度太くしなければならない。
太くすると当然のように音量が大きくなり、規制が通らなくなる。
そこで、わずかに寸法を変えながら絶妙なところで折り合いをつける。

ここ数日間サイレンサー内部の構造で
音量を抑えるためにできることは全てやった。
なんとかノーマルの性能を確保したまま
規制値をクリアーするのにあと1dBまで追いついてきた。
あとはメガホンサイレンサー側面から排気脈動をコントロールして
特性を変化させたり音量を抑えたりする効果があるBOXへの
連結パイプの取り出し位置や太さBOX自体の大きさを変えながら
規制値クリアーを目指す。
出来れば、少しでもマージンを取って性能のプラスに変えていこうと考えている。
しかし、もしここでどうしても音量が落ちなくなったら
メガホンのサイズを一回り大きくするしかない。
ルックスを考えるとそれだけは避けたい、
それにしても先はまだまだ見えないなぁ。

SPTADAO開発チーム

z900rs0400.jpg title=

z900rs0401.jpg title=

  • SP 忠男 浅草本店
  • 〒111-0033 東京都台東区花川戸2-17-10
  • 平日 10:00~19:00  土日曜/祝日 9:30~18:00
    定休日 毎週水曜日 第三火曜日
  • SP忠男 業販部
  • 〒111-0033 東京都台東区花川戸2-17-10
  • 定休日 毎週日曜日 祝日

スペシャルパーツ忠男(SP 忠男)| オートバイ・バイク・二輪車、オリジナルマフラー公式サイト

オートバイのオリジナルマフラーを中心にバイク・二輪車のスペシャルパーツを開発しお届けします。
”気持ちイー!”で世界中のライダーを愉快にさせるために。
MT-09、MT-07、YZF-R25、XSR900などの交換用マフラーを取り揃えています。
オートバイ、バイクのマフラーの交換、カスタムチューニングはお任せください。