忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

20019~ YZF-R25編 其の参

  • 投稿日時:2019年06月04日
  • カテゴリー:YZF-R25 19~

★爽快感や上質な心地よさが全て半減している・・・・。★

あれからパイプの長さを変え太さを変え、
細いパイプと太いパイプを色々長さを変え、
左右のパイプをつなぐがバイパスパイプの位置や太さ、
BOXと呼ばれる膨張室の位置を変えたバリエーションを山のように作ってみた。 
簡単に純正を上回るパワーを引き出すことは出来た。

だがしかし、これはシャーシダイナモ(出力特性測定器)上での話
実際に公道を走らせるとなんだか貧相な走りだ。
無理やりパワーを引き出している感じで、
あの純正の時に感じた爽快感や上質な心地よさが全て半減している・・・・。
このマシンは250ccだから、なるべくコストを抑えて
シンプルに製品化をしたかったのだけれど、どうも限界があるようだ。


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H2SX SE+ 序章

★スーパーチャージャーに興味がある。★

先日、ひょんな事からK’s-STYLEさんから
H2SX SE+のマフラーを作らないかってお話をいただいた。
マフラーもそうだけど、どちらかというとスーパーチャージャーに興味がある。
以前シングルシートのH2には何度か乗ったことがあるが、
100Km/h付近からスーパーチャージャーの雄叫びと共に
軽々とリフトアップさせていくパワーがとても魅力的だった。
さあ、ツアラーモデルのSXはどんな感じかな楽しみだ。


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20019~ YZF-R25編 其の弐

  • 投稿日時:2019年05月24日
  • カテゴリー:YZF-R25 19~

★一本変えるだけでこの4つのメリットが手に入るんだ★

マフラーを交換すると4つのメリットが手に入る
1、出力特性が変えられる 
2、軽量化 
3、サウンドを変えられる 
4、ルックスの変化  
マフラーは一本変えるだけでこの4つのメリットが手に入るんだ。     

日本国内には公道を走ることの出来る事前認証を受けて
販売しているマフラーメーカーが70社以上存在する。
それぞれのメーカーが上の4つのメリットの中で
特に自社の得意分野を重点的に開発を行って差別化を図っているケースが多い。

で、俺たちの仕事は気持ちイー! の探求
4つのメリットの中でもっとも手間と時間のかかる
出力変化を作り出し気持ちイー! を引き出している。
この能力が我が社の強み。

そんな、俺たちは最近パイプの開発にはまっているんだ。
マフラーは基本長いと中低速の力が増強されて、
短いと中高速の力が増強する。
細いと中低速型で、太いと中高速型。
100%そうなるとは言えないが、多くの場合はだいたいこの傾向にある。
基本的にマフラーの一部サイレンサーの位置は
ルックスの面からだいたい見栄えの良い位置が決まっている。
だからこれをあまり大胆に動かすことができないんだ。
その点パイプはくねくね蛇行させたり、ループをさせたり、
長さを変えたり、太さを変えたり、
性能の探求に使えるポイントがたくさん存在している。
だからエキゾーストパイプは面白い。

というわけで、これだけ文句のつけ所のない性能をもったYZF-R25の
エキゾーストシステムを作るためには
まずはエキゾーストパイプからきっちりと性能を引き出してみたいと思っているんだ。


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トレーサー900ABS編 其の八

★ライダーにほっとさせる完璧なピックアップを生み出すことが出来た★

右手に対してエンジンがシビアに反応しすぎるところを
微か〜に遅れて追従するように色々考えて対策をしてみた。
結論からするとBOX内の膨張室の容積を少し大きく調整していくことで
ライダーにほっとさせる完璧なピックアップを生み出すことが出来た。
うちの開発スタッフは本当に天才だ。最高に気持ちイーよ。

少し長距離を走りながら細かい特性のチェックをしてみた。
いいね。雄大なトルクが絶妙で少し大きめにアクセルを開けて
ウイリーを決めてみてもフラットトルクが
一定のラインで上昇していくからリラックスして走ることが出来る。
スタンダードでのウイリーは急激にトルクが上昇するから
かなり緊張感を伴うものだが、
別にこれはウイリーで走って欲しいって言っている訳ではなくて、
どんな状態でも回転の上昇をライダーのコントロール下における、
ライダーがもっとも操縦しやすい特性を作り出すことで
いつでもリラックスした状態でライディングが出来たことを伝えたいんだ。

数百キロ走って帰ってきても、雄大な出力特性のおかげで
ギアチェンジの回数が極端に少なくなっている。
いつもマシンが右手の通りにライダーの思うままに走ってくれるので
疲労感が全く違うんだ。
いいね、これでやっと完成だ!
今度はこいつで大きな旅に出かけたいな・・・。
 

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~2009 SR400キャブ仕様編 其の八

★爽快感と心地よさそして絶対的な安心感を引き出すことができた★

ふぅ〜。
なかなかトルクが上がってこなかった原因が判明した。
外側のパイプと内側のパイプの間に隔壁を作り
その中に排ガスを放出させる構造になっている。
その隔壁の位置が非常に悪く、
パイプの曲がった部分に差し掛かってしまったために
そこから少しガスが漏れてトルクを著しく落としていたことが原因だった。
少し構造を変え、膨張室の位置を後方にずらすことで
ここは解決。晴れてあの素晴らしい快感が蘇ってきた。

これで完成だ。
その走りは最高に気持ちイー!
爽快感と心地よさそして絶対的な安心感を引き出すことができた。
あのSR500のような力強さ、
ほんのわずかのタイムラグを作りながら
右手に追従してくるエンジンレスポンス。
全てが理想通りの特性に仕上げることが出来た。
嬉しい、これならキャブ仕様のSRオーナーに喜んでもらえるぞ。

さあ、この快感を体験したい人は、
週末オートバイ洋品店で毎週行っている快感体感試乗会ライドオンキャンペーンで
試着用マフラーをようして待っているから是非乗ってほしいな。
みんなが来てくれるのを楽しみにしているぜ。

製品情報はこちらから

装着動画はこちらから


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~2009 SR400キャブ仕様編 其の七

★試作と同様なトルクが出てこない★

なぜだろう? 
あれから何をやっても最初に作った、
外付けタイプの試作と同様なトルクが出てこない。
ほんのわずかトルクが薄くて、
あの爽快感を再現できない。
なぜだ?


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2018〜CB250R編 其の拾六

  • 投稿日時:2019年05月13日
  • カテゴリー:CB250R 18

★高速域まで綺麗に回転がつながっていく★

若干、パイプの長さを短めに設定してみた。
スタンダードサイレンサーとの組み合わせの際に
この長さからの性能差はほとんど感じられない。
相変わらず絶好調だ!

そして、POWERBOXサイレンサーとの組合せで走ってみた。
オォ〜いいね。思った通りだ。
トルクのピークが、しっかり高回転よりにずれて、
高速域まで綺麗に回転がつながっていく。
力強く速度もグングン乗っていく。
相乗効果がしっかり出ている。
これなら、POWERBOXのサイレンサーとパイプを組み合わせる価値がある。
完成だ。

忠 

製品に関する詳細はこちらから 
快感体感試乗会ライドオンキャンペーンはこちらから 

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2018〜CB250R編 其の拾伍

  • 投稿日時:2019年05月10日
  • カテゴリー:CB250R 18

★トルク特性のピークが低回転しすぎる気がするんだ★

POWERBOXマフラーとPOWERBOXパイプの組み合わせ。
開発コンセプトは、ほぼ一緒だが、この組合せで走るのは初めてだ。
さあ、どんな特性に変化するのだろうか?

うん、結構いいね! 
確実に中速域までのトルク。
そして、高速域に続くパワーが全て上乗せされている。
このままでも十分いいと思うが、
なんとなく少しだけトルク特性のピークが低回転しすぎる気がするんだ。
なんとなく鈍臭くなって、POWERBOXサイレンサーの良さを
ほんの僅かだけスポイルしているように感じるんだ。

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トレーサー900ABS編 其の七

★右手の動きにエンジンがシビアに反応しすぎる★

3000rpm付近からの出力特性をいじって
唐突なフィーリングをうち消そうと頑張ったがうまくいかない。
ただただ、パワーが落ちるだけ・・・・。

そこで今度はBOX内のパイプの長さを何度も何度も調整し
2000rpm付近からさらにトルクを引き出して
フラットに3000rpmへと繋いであげた。
これが良かった!
常にライダーの右手に対して
そのままエンジンが追従してくれる。
特性的にはかなりいい感じだ・・・。

しかし、今度は右手の動きにエンジンがシビアに反応しすぎる。
世の中にはこんな性質のマフラーはいくらでもあるが、
実はこういった性質がライダーをナーバスにさせる。
特に長距離を走った時の疲労感は半端無い。
これではダメなんだ。
本来の目的から大きく逸脱してしまう。
さあ、どこをどういじっていこうか。 

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~2009 SR400キャブ仕様編 其の六

★湧き上がる強いトルク感を引き出すことができたら完成だ★

アクセルに対するエンジンのレスポンスはいい線に近づいてきた。
あとは膨張室の容量を増やしてトルクを上げることで
このレスポンスも完璧な状態に持っていけると読んでいるんだ。
この膨張室の容量を増やすことで
湧き上がる強いトルク感を引き出すことができたら完成だ。
さあ、あと少しもうあと少しで出来上がりだ。


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