2024~Z650RS POWERBOX FULL 編 其の四
- 投稿日時:2024年06月17日
- カテゴリー:Z650RS 24
★トルクラインへと綺麗に繋げることに専念してみようかな★
今は開発当初から少し気になっていたスタンダードの特性
2000rpmから3500rpmにかけてのトルクライン。
この回転域が整っていない。
右手の動きに対してエンジンの吹け上がりが連動しない。
アクセルオフから再度オンした際の僅かなギクシャク感が少しだけど気に障っていた。
これを改善するためにスタート直後の低い回転から、
細かく細かく調整しながらトルクラインをストレートな右肩上がりに仕上げてみた。
これが想像以上に効いた。
走り出した瞬間からライダーを不思議な感覚が包み込みホッとリラックスさせてくれる。
しかし決して加速や速度が遅いわけではない。
どちらかというとちゃんと速い。この感覚がSP忠男の真髄なんだ。
ここで初めてライダーとZ650RSの信頼感一体感が生み出されるんだ。
ライダーがマシンに心を許せる瞬間だ。
この一体感がない状態で中速域からトルクを上げていくと・・・
疲れる、楽しくない、爽快ではない。
割とこの手のマフラーは多い。少し前までこのマフラーもそうだった。
せっかくパイプを伸ばして面白いくらい雄大なトルクを引き出したのに
神経をピリピリさせるだけで、全く気持ちよくなかった。
今は違う。
エキパイとバイパスパイプと集合部の容積の関係を何度も修正してここまで仕上げた。
あとはめっちゃ面白い。
3500rpmを超えて4000,5000,6000,7000rpmと怒涛の如く湧き上がる
トルクラインへと綺麗に繋げることに専念してみようかな。
SP忠男開発チーム