KLX230 SHERPA編 その9
- 投稿日時:2025年07月15日
- カテゴリー:KLX230 SHERPA
★ダートをそれほど上手に走ることが出来ないんだ。★
前回までの開発で、BOX位置関係で特性が、
更に良くなるであろうと考え、
ものすごい時間と手間をかけ、
よくなりそうな位置は全てやってみた。
しかし、実際にそれを装着して走ると、
まだ少し心の中にモヤモヤが消えない。
そう、この試作のパイプをつけても
ダートをそれほど上手に走ることが出来ないんだ。
スタンダードよりはかなり性能が良いから、
いいんじゃないのって声もチームから囁かれる。
それもそうだ。しかし、SP忠男のベストではない。
あと一箇所だけどうしてもいじってみたい場所がある。
でもそれには、全てを1から作り替えなくてはならない。
度胸いるよね・・・・。
どおする?
SP忠男開発チーム
★気持ちイー! 特性を引き出せていない。★
ダートをリズミカルにリアタイヤをスライドさせながら楽しく走る。
水たまりも軽くフロントを浮かせながらかっこよく走る。
フルオープンにしてコーナーを流しながら走る。
普通じゃこんなことなかなかできないけど、
うまくトルク特性を引き出してあげると
普通の人でもあまりダートを得意ではない人でも自然と出来る。
上手に走れるコントロールがうまく出来るから、
恐怖心を感じず平常心でこんなことが出来る様になるんだ。
そんな特性を僕らは散々創ってきたし経験してきている。
どれだけ多くのライダーをこんな特性で幸せにしてきたか。
どんなに喜ばれてきたか。
でも今、KLX230 SHERPAにこの最高に気持ちイー! 特性を引き出せていない。
まいったな、なかなか簡単にはいかない。
現在まで基本的な中低速域のトルクと高速道路の移動で、
気持ちイー! 高回転域のパワーと伸び、ここは出来ている。
だから極力メインのパイプの構成は変えず、
排気ガスを膨張させ排気のリズムやタイミングを調整するためのBOXを
前に後ろに何十箇所も移動して探っている。
かなりベストな特性に近づいてきてるけど、これでいいのかな?
これで完成か?
SP忠男開発チーム
★もう一度、方向を定め頑張りますか!★
最近、開発の方向性がどこを目指すのか、
少しぶれてきている感じがするので、
ここ数日、SHERPAにノーマルマフラーを装着して乗ってみた。
あれ〜?少しフィールングが変わってきている。
車両にあたりがついてきて走行フィーリングが、
変わってきたのかもしれないな、
最初のうちは、完全に日本向けに仕上げてくれたのかなって、感じていいたけど
改めて乗ってみると、ちがうかもって、
日本の道を気持ち良く走るために特に大切な50~60Km/h台が、
フワッとしていて、アクセルの捻りに対してリニア感にかける。
要はライダーの意思に忠実に反応してこない感じ。
ここいら辺はトップギアでもある程度、綺麗に反応してほしい。
もしかするとこのマシンはダート路面も含め、
日本よりもう少し低い速度域で使われるような国に向けて、
開発されたマシンなのかもしれないな。
この辺はもう少しエキゾーストパイプやマフラーで修正の余地ありだね。
あと実際にオフロードに踏み込んで走ってみると、
低速のトルクはとても快適だけど、いざ障害物をクリアしようと
フロントを引き上げようとした時に割と早くトルクラインが落ち込みをむかえ、
障害物を超えるタイミングをうまく作れない。
もう少しトルクラインが伸びてほしい・・・
これも大切なポイントかな。
日本の場合、県を越えて林道を走りに行くのに
オフロードバイクでも普通に高速道路も多用する。
その際の高速で本線に合流する時の感覚がまどろっこしい。
走行車線での余裕のなさを僕たちも感じるし、
実際SHERPAのオーナーからPOWERBOXパイプを開発する際に
いただいているリクエスの声の一つでもあるんだ。
ここもポイント
さあ、この三つのポイントをうまく作って、
気持ちイー! 走りKLX230SHERPAを純日本仕様に仕上げるために
もう一度、方向を定め頑張りますか!
SP忠男開発チーム
★モリモリ湧き上がるトルクは犠牲になる★
付いた!これは良い。
このひとつ前のマシン用に開発したPOWERBOXパイプを装着すると
どんな変化が起きるのだろうか? 楽しみだ。
純正のパイプの長さと比較しても、このPOWERBOXのパイプは
少し短いようなので、なんとなく走りは想像できる。
実際はどうなんだろう?
へ〜悪くないね!
中高速域が心地よく伸びていく。
実際ストリートからツーリングまでこの性能だったら、バッチリだと思う。
ただ、このSHERPAのエンジンの売りである
モリモリ湧き上がるトルクは犠牲になる。
これはこれで林道遊びの時に使えそうだし大切にしたいよね。
いずれにしろ、このPOWERBOXパイプによる特性の変化は
今後の開発にとても役に立つデータだ。
SP忠男開発チーム
★多分、似て非なる存在だと思う。★
シャルパを見た時に生産終了して空席となった
セロー250の後釜を狙って開発されたのかなって勘繰ったんだけど・・・ 違うね。
多分、似て非なる存在だと思う。
なにしろ車体の完成度が高い!
フレームの剛性がさすがkawasakiって感じだね。
エンジンも今までのKLXからは想像できないくらいトルクフルですごくいい。
東南アジアではこんなトルクフィーリングは受けないと思うけど、
日本専用のセッティングにしてくれたのだろうか?
230cc単気筒とは思えないほど心地よい豊かなトルク。
あまり速度を上げずにオフロードを楽しむにはとても良い。
逆に一般道でツーリングを楽しもうとした時に
中速域の回転の上昇が若干心許ないかも・・・
なんて感じてしまうほどだ。
とはいえ、この完成度の高さをより一層、
SHERPAがオーナーのあなたに可愛がられるようにするには
どこをどうすれば良いのか、もう少し深く付き合う必要がありそうだね。
SP忠男開発チーム
スペシャルパーツ忠男(SP 忠男)| オートバイ・バイク・二輪車、オリジナルマフラー公式サイト
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