忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

20019~ YZF-R25編 其の壱

  • 投稿日時:2019年04月15日
  • カテゴリー:YZF-R25 19~

★とびっきり高性能になっていた★

たくさんのユーザーから今回のYZF-R25は旧タイプとエンジンも型式も全て一緒で
カウリングだけが変わっただけだからマフラーそのままつけちゃうよっていう話をたくさんもらった。
そうなんだ、じゃあ開発しなくてもいいか? 
なんて思いながらもなんだかPOWERBOXパイプの
爽快な性能をR25ユーザーのためにプレゼントしたくて開発に取り掛かったんだ。

まずはノーマル状態のR25に乗ってみてびっくり! 
速い。全然違う。気持ちイー!
セローの時もSR400の時も排ガス対応になって性能が落ちるかと思いきや
とびっきり高性能になっていた。今回もそうだ。
憎いね、 YAMAHAさん。
多分日本国内を走らせたらもっとお快適で最も気持ちイー! 性能になていると思う。
何しろ3000rpmから5000rpmくらいの間の回転域が
しっかりトルクフルですごく扱いやすいんだ。
最近のマシンはみんな東南アジアを意識して
エキサイティングな特性を追いかける分、
日本ではとても乗りづらくなっているんだ。

しかし、今回のR25は全然違う日本国内を走らせても全くストレスを感じない。
さらに高回転域も素晴らしい。
14000rpmのレッドゾーンまで全く濁ることなくクリアーに一直線に回転が登っていく。
今のYAMAHAの技術は恐ろしくすごいね。


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~2009 SR400キャブ仕様編 其の弐

★乗っていて爽快感や心地よさは伝わってこない★

まずはいつものように製品と同じ二重管構造のエキゾーストパイプを作らず
開発の効率化を考えて、通常二重管の内側に使うパイプと
外付けの膨張室(BOX)を使って性能出しを行なっていくんだ。

18年~モデルで使用した設定のエキオーストパイプを使い
~2009年までの車両にはまだ排ガスセンサーが装着されていなかったので
このセンサー装着用の穴には穴埋めのボルトを差し込んでまずは走ってみた。

へぇ〜! 割といいじゃん。トルクが上がって結構速くなる。
ぐんぐん加速をしていく。たくましい。
でも、たくましいだけでSRが持ち合わせている繊細さや
心地よさに掛けるようだ。
乗っていて爽快感や心地よさは伝わってこない。
SRには特にこの気持ちイー! 感覚が最も大切なんだ。
シャーシダイナモでは表現されないトルク感やパルス感
そう伝わってくる感覚が最も大切なんだ。

今の感覚はスタートからとても強いトルクで
重たいフライホイールを余裕で回しきっている感じ。
これではあまり面白みがないんだ。
これでは・・・。


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トレーサー900ABS編 其の四

★結構鈍臭い。★

センタースタンドがギリギリまで迫ってクリアランスが厳しい中、
開発メンバーが腕を奮って、サイレンサー容量を大きくしてくれた。
これにより音量が大きく下がったまでは良かったのだが・・・・・。
BOXが伸びた分、マフラーの全長もかなり伸びてしまった。
同時に出力特性が変わってしまったのだ。
結構鈍臭い。

想像はしていたのだが、結構厳しい。 
まあ、開発はいつもこうやって、いったりきたりの繰り返しなんだなぁ。
また、エキパイの長さを調整しながら、絶妙な出力特性を探っていこうか。


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トレーサー900ABS編 其の参

★『図太いトルクラインで雄大な旅をプレゼントしよう!』をコンセプトに★

やっぱり、3気筒900ccは難しい。
エンジンにパンチがあるから少しパワーを引き出すと
すぐに加速時の排気音が規制値を超えてしまう・・・どうする?

・・・なるほど! 
そうか以前のトレーサーと比べてトレーサー900は
スイングアームが長くなった分スイングアーム下の空間が広くなっているんだ。
この空間を工夫すればBOXの容量を少し多めに取ることが出来るかもしれないな。
さっそくBOXの容量アップを図って見るか!


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~2009 SR400キャブ仕様編 其の壱

★『たぁったぁったぁっ』って気持ちよく加速をしてくれたらかなり嬉しい★

久しぶりにキャブ仕様のSR400に乗ってみた・・・やっぱりSRは楽しい
なんとなく昔のイメージでガソリンをガンガン飲ませて
図太いトルクで加速をしていくのかと思っていたけど、
違っていた。
案外、記憶はいい加減なもんだ。

最新のSRと比べるとキャブ仕様のこのSRは
スタートから4500rpmくらいまでのトルクが細く
シフトアップ後の回転の落ち込みが少し気になる。
そしてどことなくキャブ仕様は気まぐれで人間味があるけど
若干不安定でほんの少しだけ気を使わせる。そんな感じだ。

今日一日このマシンに乗ってみて2500〜4500rpm付近に
豊かなトルクをフラットなラインで引き出してあげたいなぁって感じるようになった。

4から5速ギアでこの回転域を使って加速をすると、
右手をかなり大きく捻ることになる。
これに少し物足りなさを感じるんだ。
ほんのわずか右手を動かしただけで、
『たぁったぁったぁっ』って気持ちよく加速をしてくれたらかなり嬉しい。

今回はこんなイメージでこのキャブ仕様の
SR400にトルクを引き出してあげようと思う。出来たらすっごく気持ちいーぞ。


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2019~ZX-6R編 其の七

  • 投稿日時:2019年03月25日
  • カテゴリー:ZX-6R 19

★パワーウェイトレシオの変化でマシンが軽くて活き活きしている★

純正マフラーとスイングアームの隙間が狭いから結構大変なんだよね。
サイレンサーから排気を取り出すバイパスパイプの
位置や太さを色々と調整したり、
その先についている排気ガスを膨張させて
脈動を作るBOXの容量や形状を変更したり、
いちいち外して取り付けるのに、この狭さは致命的だ。

それでもこの工程に何日もかけて調整を行ってきたら、すごい手間だった。
おかげでなんとか仕上がったようだ。
シャーシダイナモのパワーラインも上々だ。
あとは走行してシャーシダイナモ通りの性能が出ているかのチェックだ・・・。

完璧だ! パワーラインが綺麗に整った。すっごくいい。
パワーウェイトレシオの変化でマシンが軽くて活き活きしている。
フットワークが全然違うんだ。
あとアクセルを開けた時のサウンドも迫力のレーシングサウンド。いいね。 
普通に流しているときは心地よいサウンドが
耳に流れてくる程度でそこから開けていくとまた、たまらないね!

完成だ、K’s-STYLEとSP忠男から近日発売だ。


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~2009 SR400キャブ仕様編 序章

★パーフェクトな特性が引き出せるのだろうか★

まるで500cc!
POWERBOXパイプを装着したSR400Fiオーナー様から
興奮の声がどんどん入ってきている、嬉しい。
Fi仕様は2018年以降も2017以前も
まろやかなパルス感を伴う絶妙なバランスで
重たいクランクシャフトを回転させる
最高に気持ちイー!トルク特性を引き出すことが出来た。
これがオーナーの皆さんから高い評価を受けている。

今度はキャブ車だ!
果たしてキャブ仕様のSR400(RH01J)で
あのパーフェクトな特性が引き出せるのだろうか?
挑戦だ。


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20019~ YZF-R25編 序章

  • 投稿日時:2019年03月25日
  • カテゴリー:YZF-R25 19~

★YZF-R25が我が社にやってきた★

さあ、待ちに待った新型YZF-R25が我が社にやってきた.
さあ、どう料理するか楽しみだ。


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トレーサー900ABS編 其の弐

★『図太いトルクラインで雄大な旅をプレゼントしよう!』をコンセプトに★

なんとか、音量と性能のバランスの取り方が見えてきた。
これなら特性を色々いじっても大丈夫そうだ。
やっぱり、トレーサーはヨーロッパのライダーにめっちゃくちゃ人気のマシンだけあって、
アドベンチャーツアラーなのに軽快なフットワークで、速いし楽しい。
そして割と刺激が強い。
特に3000rpm過ぎたあたりに少しパワーラインの溜めを作り、
一気に加速させる手法は
ヨーロピアンライダーを興奮させる常套手段なのかもしれないな。

でも案外この回転域、日本の道路をあまり飛ばさないで
走らせようと思った時にはもっとも良く使う回転域なので、
少し気になっていたんだ。
特に長旅に出た時にこの特性は、まあほんのわずかだけど
ライダーを疲れさせる要因になっているような気がしているんだ。
神経を抜けないっていうか、弱っている時には
ほんの少しだけナーバスにさせると言うか・・・。

ちょっと今回は、SPTADAO風に目先を変えて”トレーサーのオーナーに
『図太いトルクラインで雄大な旅をプレゼントしよう!』をコンセプトに
特性を作っってみようと思うんだ。
もちろんウイリーだって軽くできちゃうトレーサーならではの元気印を残しながら
BMWのGSに負けないくらい、優雅に雄大な旅を楽しめるようにね。


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レブル250編 其の拾弐

  • 投稿日時:2019年03月15日
  • カテゴリー:Rebel250

★排気量を疑いたくなるようなたくましさだ★

あれからすでに1週間が経過しようとしている。
パイプに対するサイレンサーのマッチングに若干苦労しているようだ。
サイレンサー単体での性能を維持しながら、パイプとの相性を引き出す。
そもそもほぼ同じコンセプトで開発を行ってきた
パイプとサイレンサーなので、
ほとんどのところでは相乗効果が出ていて、いい傾向にあるけれど、
逆にいままであまり感じられなかったネガな部分も強調されてしまった。
これをマフラー側でバランスをとって打ち消していく行為を根気よく続けている。

そして完成の報告が入った。
なるほどね。そうだよな。レブル250にはこの骨太のパワー感もいいね!
パイプ+サイレンサーを組んだ瞬間、一瞬にしてレブルの表情が変わる。
マッチョだ。今まであった線の細さが嘘のように変わる。
排気量を疑いたくなるようなたくましさだ。これはいい。
一つ一つのギアで使える回転の範囲がさらに広くなった。
とても扱いやすい。

これは本当に嬉しい組み合わせだと思う。
今月末くらいから行われる快感、体感、試乗会ライドオンキャンペーンで
体験できるように用意をしておくよ。
興味があったら是非 
キャンペーンの日程はこちらから。

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