2017~ MT-09 POWERBOX FULL “SS”編 其の参
- 投稿日時:2018年05月11日
- カテゴリー:MT09 17~POWERBOXFULL
★ライダーの感覚はシャーシダイナモより数段敏感★
あともう少し、あともう少しのところまで来ている。
各部の寸法をmm単位で修正しながら、
ベストな設定を探っているんだ。
しかし、このコンパクトなスペースの中で寸法修正には時間がかかる。
かなり慣れて来たとはいえほとんど1日仕事になる。
0から作り上げるのと大差ない工程を要求されるんだ。
出来上がった試作のサウンドと出力を実測し最後に体感を確認する。
乗り手と作り手の長時間にわたるミーティング。
次の修正箇所の選定と加工。
今、この工程を繰り返し行って理想な状態に近づけて行っているところなんだ。
この工程で面白いことは各パイプの5ミリ前後の長さの違いで
シャーシダイナモ(出力特性測定器)でのパワーライン(出力特性)は全く変わらない。
だから、普通ならここで完成だ。
しかしライダーの感覚はシャーシダイナモより数段敏感で
この各部の5ミリの長さの違いを快感と感じたり不快と感じたりすることなんだ。
SPTADAOのマフラー創りは創業当時からここをとても大切にしている。
信号からのスタート、スタート直後の左折、車の後ろを走った時の感覚、
車を追い越す時のフィーリング、連続するコーナーをクリアする。
車のいない道を淡々と走る。飛ばしてみる、高速をたんたんと走る、飛ばしてみる・・・。
こんな一連の走りの全て確認しながら調整を行なっていくんだ。
この一つ一つの感覚をライダーの体は忘れない。
だからここをすごく大切にしているし時間をかけているんだ。
気持ちイー! SPTADAO
SPTADAO開発チーム