CRF250L 2021〜編 其の六
- 投稿日時:2021年06月16日
- カテゴリー:CRF250L 2021~
★速度調整に神経を使っていることに気づく。★
さあ、これからが本番だ!
フォルツァを代表とするスクーターは、
みんな自動遠心クラッチとプーリーによる無段変速機を介して
駆動をリアタイヤに伝えている。
これは素晴らしい機構だと思う。
単独で走行しているときにはどんなマフラーを装着していても
多少の特性の好き嫌いがあっても、そんなには問題を感じない。
しかし、一旦クルマの後ろについて、40Km/hくらいから、60Km/hの間で、
一定の速度で走ると、常にアクセルのオン・オフをこまめに繰り返し、
速度調整に神経を使っていることに気づく。
ノーマルマフラーでも発生する現象だけど、
社外のマフラーを変えると、顕著にこの特性がキツくなる傾向にある。
それがあの感覚なんだ。
この時に
1、常にちょうど良いトルクを駆動系にかけられる様にうまくトルクラインを仕上げていく。
2、速度調整の際に極力小さなアクセル開度で、
ライダーの意図した速度に持っていける様な少し特別な出力特性に仕上げる。
この2点を完璧に仕上げることで、あの感覚は見事に消えていく。
しかし、この特性の変化は微妙すぎてシャーシダイナモには全く現れない。
そこで、この開発期間はずっとテストライダーが工場に張り付いた状態で、
自分の感覚だけを頼りに調整を繰り返していく。
これが最も手間がかかる一方で一番楽しい濃密な時間なんだ。
さあ、あの感覚を取り除いて 、すーっとストレスが消えていく
ライダー達の笑顔と気持ちイー! の声を思い描きながら頑張ってみますか。
★高速連続走行1000kmに及ぶ耐久走行テストです★
今回、2018~SR400 POWERBOXサイレンサーは、
厳しい排出ガス規制に対応するために、大容量で、
とても高価な排出ガス発散防止装置(キャタライザー)を内部に組み込んでいます。
この厳しい規制をクリアするために必須な装置ですが、
これがかなりの厄介者で、排出ガスを浄化する際に高温を発し
サイレンサーの内部を800度以上に上げてしまいます。
そのことで、サイレンサー内部の金属が収縮し変形したり、破損したりします。
また、内部が800度以上になると
サイレンサーの外側が一瞬にして艶のない茶褐色に変色します。
これを抑えるために今までになかった、
数々の特殊な構造をこのマフラーには採用をしています。
そのために今まで10ヶ月以上をかけ性能と共にこの対応に当たってきました。
そして、今回市販を前に、これまでになかった過酷な耐久テストを行うことにしました。
高速連続走行1000kmに及ぶ耐久走行テストです。
まず東京⇆秋田間の1212Kmをの高速連続走行を行いました。
これにより今まで想像をしていなかった箇所の変形が確認されました。
この時点で問題が発覚したことは、私達にとってとてもラッキーな出来事でした。
そして、さらなる対応を行いました。
何度か500Km程度の高速テストを繰り返し確認し、最後の確認に
今度は東京⇆青森の1438Kmに距離を伸ばし連続高速走行を行いました。
今度は対策がうまく作用し部品の変形や破損は一切、確認されませんでした。成功です。
これまでシャーシダイナモ上での耐久テストや、
500Km程度の度重なる連続高速走行テストなどは行ってまいりましたが、
その距離を倍以上に伸ばしての連続走行テストは今回が初めてで、
大変貴重なデータを集めることができました。
このデータは、これからのSP忠男にとってとても大切な財産となりました。
このような最高に楽しく身のある開発を行えるのも、
いつも暖かく応援してくださるSP忠男ファンや
ユーザーの皆様の応援があるからこそできる仕事です。
改めて皆様に感謝申し上げます。有難うございます。
SP忠男開発チーム
*製品が出来上がったら、日本中を駆けずり回っている
快感体感試乗会「ライドオンキャンペーン」で乗ることができます。
★ライダーが無意識のうちにストレスを感じているこの感覚だ★
いいね! やっと基本的なトルクラインと出力特性が完成した。
あれから、何本太いパイプと細いパイプの長さの違う組み合わせを作ったかわからない。
その度に走らせて、その体感を記録に残すために
シャーシダイナモ(出力特性測定器)にかけて、できあがった。
この作業が最高に楽しい。
どんどん変化していくと、その度にワクワクが倍増していくんだ。
さあ、ここからが本当で、一番手間のかかる領域に入ってくる。
これからの課題は、一番最初にこのマシンに乗った時のあの感覚の解消だ。
そう、以前のモデルもその前のモデルもあったこの感覚。
ライダーが無意識のうちにストレスを感じているこの感覚だ。
これを取り除いてあげると、このフォルツァは、すぅっと、ストレスが消えて
『気持ちイー!』 って声が自然と湧いてくるようになるんだ。
この隠スパイスの利かせ方がSP忠男の真骨頂なんだ。
ここからが最高に楽しみだ。
SP忠男開発チーム
★高速域の伸びが引き出せるかの確認を行なっていこう★
CRF250Lをよく知るために乗って、乗って、乗って、感じてみた!
基本的には全く非の打ち所がない。
だけど、なんとなく4000rpm付近がもやもやした気分になる。なんだろう。
あと、マシンのあたりが、ついていないせいもあるのかもしれないけれど、
高速域の伸びが、もう少しあったほうが、気持ちがいいかも入れないな。
とういうところで、まずはたたき台として、
一つ前の形のCRF250Lのパイプを引っ張り出してきた。着くかなぁ?
おっと、太さも、長さも、見事なくらい全く違う。たたき台になりません。
いずれにしろ、4000rpm付近のトルク特性を整えるために
少し長くして、低速の強化と、太いパイプに置き換えて、
高速域の伸びが引き出せるかの確認を行なっていこう。
SP忠男開発チーム
スペシャルパーツ忠男(SP 忠男)| オートバイ・バイク・二輪車、オリジナルマフラー公式サイト
オートバイのオリジナルマフラーを中心にバイク・二輪車のスペシャルパーツを開発しお届けします。
”気持ちイー!”で世界中のライダーを愉快にさせるために。
MT-09、MT-07、YZF-R25、XSR900などの交換用マフラーを取り揃えています。
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