忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

2018〜CB250R編 其の弍

  • 投稿日時:2018年11月29日
  • カテゴリー:CB250R 18

★速く走ればいいやってことでは無くなって来ていると思うんだ。★

最近CB250Rを走らせていて感じることは
やはりこのマシンはアジアの元気なライダーに照準を合わせて
開発が行われているんだろうなってことだ。

一般道の流れの中でCB250RSを無意識に走らせようとすると
ほんの少しマシンの設定速度が高いように感じる。
一番気持ち良いギアと速度で走ると
常に少しづつ周りの交通よりペースが速くなってしまう。
30年くらい前の日本ならそんなの当たり前だったかもしれないけど
最近日本では成熟されたライダーが多く
彼らは基本何でもかんでも速く走ればいいやってことでは
なくなってきていると思うんだ。

多分このマシンの3000rpmから5000rpmのトルクを強化して
常に5速から6速をホールドで気持ちよく走ることができるようになったら
走りのクオリティーが一段アップし、
一般道の流れの中で成熟したライダーのあなたも
かなり気持ちよく走れるようになるんだろうなぁ、なんてことを考えているんだ。

そんなこんなで今回俺が開発スタッフに指示した内容は
高速域の気持ちイー 伸びと、3000rpmから5000rpmのトルク強化だ!
さあ、どんなマフラーを創り出してくれるか楽しみだ。

 
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2018~SR400編 其の弍

  • 投稿日時:2018年11月29日
  • カテゴリー:SR400 18~

★低い回転域にエンジンの粘り=トルクを出してくれ★

試作のエキゾースパイプを作るたびに
どんなにシャーシダイナモ(出力特性測定機)で性能が落ちていても
一回はその試作を試して乗ってみるんだ。
ノーマルのエキゾーストパイプと比較することで
今後の開発の方向性を見出すためにこの行為は絶対に欠かせない。
それと開発のスタッフが手間暇かけて
一所懸命生み出してくれた試作モデルを
ちゃんと乗って評価しないと申し訳ないし、もったいないと思うんだ。

しかしその甲斐あってか、最近ノーマル状態のSR400に乗って
鮮明に感じることがあるんだ。
これはマフラーやエキゾーストパイプの変更で
引き出せるのなのかどうかは全く未知数なんだけど、
俺たちの中にSR400オーナーの貴方に気持ちイー! って
言わせることができるんじゃないかなって言うキーワードを発見したんだ。

それはある時丸一日かけてSR400を一般道で楽しく乗り回していた時のこと、
いつものようにのどかな特性に満足しながらポカポカした気分で走り回っていた。
車の後ろについたり追い越して単独で走ったり、
刈り取りの終わった田んぼの中農道をどこまでもどこまでも淡々と走ったり、
ある時はゆるいワインディングを心地よく流したり・・・・・ 
でもその時のエンジン回転数は4000rpm前後3速から4速
または4速から5速。あれあれ?

あんまり優雅じゃないなぁ? 
なんかビッグシングルのSR400だから
これぐらいな走りはビッグトルクに物言わせて
全て5速ギアをホールドでタッタッタッタって
心地よいパルス感を味わいながら気持ちよく走りたいよな。
ノーマルの走りもけっして悪くないけどこの走りをSR400に
実現できたらもっとSR400は愛されるキャラクターになるような気がするんだ。

ここ1ヶ月ちょっとかけて俺たちが出した答えは
案外このエンジン高回転型なのかもしれないなぁってこと。
しかし、その割にクランクシャフトのフライホイール
(エンジンの中にはエンストしないようにまた回転が滑らからに回るように
フライホイールっていうはずみぐるまが付いているんだ)
が重たくて4000rpm以下だとエンジンの粘りが負けて
それをうまく回しきれていない。
と言うか、バランスがあまりよくないように感じたんだ。
逆に4000rpm付近を超えてくるとこのバランスがうまく取れてくるので
気持ちよく走ることができるそんな感じだ。
まあこれは俺たちだけか感じたことかもしれないけどね。

そこで俺は開発スタッフに伝えたんだ。
出来るだけ低い回転域にエンジンの粘り=トルクを出してくれって、
今まで何をやって変化が出なかったSR400にどうしろって言うんだよって言う
不満げな顔の彼らとは逆に明確な方向性が見えた俺はご機嫌だ。


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~2017 SR400編 其の参

  • 投稿日時:2018年11月27日
  • カテゴリー:SR400 17

★ほとんど何の変化もない★

気持ちイー! を求めてあれから何十本作っただろう・・・・
ほとんど何の変化もない
もしかしたらこれはかなり厄介なものに手を出してしまったのかもしれない。
まずいぞ。

こいつに手間取っていたら2018年モデルの車両がやってきた。
ひとまず開発はこの新型に移行しよう。
新型でいい性能を引き出してこの~2017モデルにフィードバックだ。

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2018~SR400編 其の壱

  • 投稿日時:2018年11月27日
  • カテゴリー:SR400 18~

★トルクが落ちるだけ純正以上にはならない★

~2017モデルから引き継ぎ、
2018~SR400にさらなる気持ちイー! を求めて
開発を開始してから早1ヶ月・・・・・

性能に何も変化無し、というか性能は
落ちることがあっても一切上がることはない。
純正のエキゾーシトパイプは構造が二重になっていて
中のパイプはかなり細い。
これは性能を上げるためと外側のパイプの色が変色しないように
熱を伝えないための二つの意味がある。
うちも製品化にスムーズに移行できるよう純正と同じ二重管構造で
数十パターンの試作を作り開発を続けてきたが
あまりにも性能がよくならないのと
手間がかかりすぎるので一旦これを断念。

開き直ってSR400の純正と同じ外径の太さや
それ以上やそれ以下の太さのパイプをいくつか作り
一重管で性能を試してみたが、
やはりスカスカでトルクが落ちるだけ純正以上にはならない。
膨張室(BOX )をつけて大きさや位置をかえ探ってみたが
これでも性能は全く駄目だこんなんじゃうちの製品にはならない。
開発スタッフのモチベーションもかなり落ちてきた、これはまずい。

しかたない仕切り直しだ。
もう一切外観にはこだわらず
ただ性能だけを追いかけて開発をしていくことにきめた。
ルックスはその後だ。

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2018〜CB250R編 其の壱

  • 投稿日時:2018年11月20日
  • カテゴリー:CB250R 18

★日本で作っていた頃のフィーリングが戻ってきた★

よくできてるね。本当によくできてるよ思うよ。
一時期ホンダのマシンは海外で作るようになってから
酷い出来だったと思うんだ。
ギアチェンジの度ににグシャグシャって感じのシフト感で
とても不快だった。
エンジン音や排気音も決して魅力的だったとは思えない。

しかしのこCB250R全く違う。すごい完成度だ。
ギアチェンジのフィーリングがカチッカチッって
日本で作っていた頃のフィーリングが戻ってきた
メカノイズもいたって静か、排気音もなかなか良い・・・・。

 
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2018〜CB250R編 序章

  • 投稿日時:2018年11月11日
  • カテゴリー:CB250R 18

★開発してほしいって言うリクエストがメールで送られてくる★

ここのところ毎日のようにCB250Rのマフラーを
開発してほしいって言うリクエストがメールで送られてくる。
前々からかっこいいネイキッドが出たなって
気にはなっていたけどこんなに人気になるとは思っていなかった。

ということで、今回も熱いリクエストにお応えして
CB250Rの車両を手に入れた。
さあ、どんなふうに料理したらCB250Rオーナーのあなたに
喜んでもらえるか、乗って乗って乗って走って走って走って考えよう。


 
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2018 Ninja250 TwoTail編 其の弐

★低い回転から綺麗にパワーがつながっていく★

ハイスペックなスパルタンマフラーを作ろうって、
言ってもちゃんと街中を走って爽快感が味わえなければ意味がない。
何しろSP忠男は気持ちイー! なんだから。
だからよくある短いエキパイで大きな穴の開いたサイレンサーで
思いっきり半クラを使って・・・
なんて安直なマフラーは元から作る気は全くない。

昔ビッグバイクでやっていたモンスターパワーバージョンのように思
いっきりピークパワーを引き出しておいて、
ちゃんとエキパイを絶妙な長さに調整し
低い回転から綺麗にパワーがつながっていく
そんなイメージで開発に取り組んでいるんだ。
絶対すごいマフラーを作ってやる。
まずはピークパワーだな。

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セロー250 2018編 其の拾参

  • 投稿日時:2018年10月31日
  • カテゴリー:SEROW250 18

★一速、上のギアでの走行を楽しくしてくれる。★

いやぁ〜結構長かったけどやっと出来た。
素晴らしい最高傑作だ!
出力特性がまるで人間と会話しているようにナチュラルに反応してくれる。
全てがスムースで気持ちイー!
ストレスがないんだ。

この特性のセローは本当に愛おしくなる。
自分のマシンが次どのように動くのかが手に取るように感じ取れる。
走り出した瞬間ホッとする。
まるで体の一部のように感じとれる。
これがよくできたエキゾーストシステム最大の特徴なんだ。

最後の最後まで諦めないで30Km/h付近の特性を更に良くするために
細いパイプから太いパイプへ徐々に太くしていくテーパー部の長さをミリ単位で調整した。
それに合わせて、パイプの長さも付け足したりカットしたり、
通常走行域の豊かなトルクが
一速、上のギアでの走行を楽しくしてくれる。
また高速にパンチの効いた伸びが本当に楽しい。

走り出した瞬間から笑顔になる。すっごく嬉しいしすっごく楽しいんだ。
2018セローオーナーなら絶対一度は試してもらいたいな。
毎週末、どこかの量販店の駐車場をお借りして
ライドオンキャンペーン試乗会をやっている。
当分はセローも試乗ように持ち運ぶから気軽に声をかけて欲しいんだ。
きっときっと喜んでもらえると思うよ。
また、POWERBOXサイレンサーとのマッチング最高にパワフルで楽しいんだ。


体感試走会ライドオンキャンペーンの情報はこちらかご覧になれます。

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セロー250 2018編 其の拾弐

  • 投稿日時:2018年10月31日
  • カテゴリー:SEROW250 18

★30Km/h付近の違和感を改善できるかもしれない★

だんだんわかってきた!
このエキゾーストパイプは細いパイプから徐々に拡大していって
太いパイプに溶接でつないでいるんだけど
この徐々に膨らましていくテーパー部分が
結構低い回転域に反応することがわかってきたんだ。

このテーパーの長さを調整して探っていけば
30Km/h付近の違和感を改善できるかもしれない。
そんなことを今感じているんだ。
この回転域を綺麗に整えることができたら
すごく気持ちイー走りになると思うと今からワクワクするね。

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セロー250 2018編 其の拾壱

  • 投稿日時:2018年10月30日
  • カテゴリー:SEROW250 18

★30Km/h付近のトルクラインに違和感を感じているんだ★

あれからまた地味な作業の繰り返しで忍耐の毎日が続いている。
5mm単位でパイプの長さを調整し溶接でつなぐ
何十回も下手すると百に届くことすらある。
ここまでくるとシャーシダイナモ(出力特性測定器)では
全く差を確認することができない。
人間の感覚は多分測定器の100倍くらい繊細だ。
だから、この間テストライダーは工場に毎日張り付かなければならない。
開発のメンバーには本当に頭がさがる。

少し課題を抱えていた60Km/h手前のパワーは
細い方のパイプを絶妙に縮めることで解決ができた。
しかしまだ30Km/h付近のトルクラインに違和感を感じているんだ。
ここはなかなか改善できない。
普通ならこれくらいは気にせずに製品化してしまうくらいの
ほんのわずかな感覚なんだけど、真の気持ちイー! は
ここに隠されているように感じている、もう少しだ。

もちろんこの間もパイプの中間にBOXと呼ばれる膨張室を着け、
位置を変え、この域の特性変化を探るがこの新型では
どこに付けてもせっかく引き出した高速行きのパワーが少し落ちてしまう。
残念だけど一旦BOXの装着は見送ることにした。

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