~2017 SR400編 其の拾参
- 投稿日時:2019年03月13日
- カテゴリー:SR400 17
★内蔵型の試作では構造上このパイプが使えない★
完璧な性能を引き出している試作のマフラーパイプでは
排気ガスを膨張室に解放する際にパイプを介しているが
内蔵型の試作では構造上このパイプが使えない。
ここが問題点だ。
ここをクリアーするために排出ガスの解放部の径が重要になってくる。
この径についても現在の開発担当メンバー的確に指示を出していた。
結果、また一歩あの性能に近づいた。
かなりいい線まで来ている。
忠
★ライダーの感覚は多分シャーシダイナモの数十倍鋭い★
2018用の製品に今回性能を引き出すことに成功した試作マフラーパイプの変更点、
パイプの太さ、長さ、膨張室の容量、排気ガスを
膨張室に放出するタイミング全てを正確に盛り込み修正を加えた。
常識的に考えたら、これで試作のマフラーパイプで完成された
あの感動的な性能が再現できると思うでしょ。
確かにシャーシダイナモ(出力特性測定器)を使って測定すると
ほぼ寸分違わず同じラインを示してくれる、
しかし、ライダーの感覚は多分シャーシダイナモの数十倍鋭い。
クラッチを繋いで走り出した瞬間にその違いに気づいてしまうんだ・・・・
今回膨張室をパイプの中に内蔵させた新たな試作は、
若干高回転型になっていて、
あのライダーとマシンを一体にして軽快に、心地よく押し出していく感覚が消えている、
特に今以上の高回転へのトルク移行は望んでいない、
あの快感、あの特性を正確に再現したいだけなんだ。
こうなってくると、うちの開発スタッフは凄い能力を発揮してくれる。
走って、正確に感じ取りる力が俺の数段上をいっている。
そしてそれを具体的に数字に置き換え
修正箇所のサイズ変更をかなり細かい数字で的確に指示していくんだ。
今回の修正は排出ガスを解放するタイミング変更、
まだあの豊かなトルク、真の力強さは戻ってきていないが
フィーリングは確実に近づいてきている。
忠
★重たいクランクシャフトを絶妙なトルクで回し続ける★
出来たね。
夢のような気分だ。
この驚くほど端正に仕上げられた2018モデルと比較すると
全く違う性能で少し大雑把な特性の〜2017Fiモデルが
2018年モデルの時と同じように重たいクランクシャフトを
絶妙なトルクで回し続ける。この快感が体の中心に突き刺さる。
ほんの少しでもトルクが弱いとノッキングのようなガサガサ感が、
トルクが強すぎるとパルス感が減りマルチエンジンのような味気なさが・・・
ここをミリ単位で調整し絶妙なバランスを探求する・・・・・
楽しい時間だった。そして気持ちイー! 性能を引き出せた。
ただ、このパイプが引き出す性能を基準に一本のパイプの中で
これを再現するのがまた大変なんだ。
細いパイプを抜けてきた排出ガスをどのタイミングで膨張室に解放するのか、
そしてその膨張室の容量は・・・・
さあ、もうすこし楽しめそうだ。
忠
★特性をバランスさせるように絶妙なトルクラインを引き出したんだ。★
クランクシャフトのフライホイールの重さと、雄大なトルク、
この二つのバランス絶妙に設定するために
BOXに続くバイパスパイプの取り出し位置を変えてみる。
変えては塞いで、塞いでは変えて・・・。
これもある程度煮詰まってきたら5mm単位で動かしてベストを探る。
そして今度はパイプの太さも変えてみる・・・。
変えては走り、走っては変える・・・。
どんどん理想の走りに近づいてきた。
もう少しだ。
そう、もうすこしであの絶妙なバランスに到達する。
あの〜18モデルのSR400で体感できたあの快感が
全身を貫くまで、あともう少しだ。
忠
★特性をバランスさせるように絶妙なトルクラインを引き出したんだ。★
改めてスタンダードから2018用に開発を行った
POWERBOXパイプを装着すると見事なくらいトルキーだ。
最近あまり乗る機会がないが、確か500ccはこんな感じだったと思う。
これはかなり面白いと思う。
ただ、2018の開発時に決めたコンセプトとは違うものになっている。
2018年モデルは重たいフライホイールの慣性に
うまく特性をバランスさせるように絶妙なトルクラインを引き出したんだ。
その走りは究極のSR400って感じかな。
2000~4000rpmの快適さ、安心感、パルス感、トルク感、サウンド、
SRと人間が完全にシンクロしてライダーを
心の中心からリラックスさせてくれるそんな感じだ。
すると、心が変わる、走りが変わる、景色が変わる、
愛情までが深くなる。本当に気持ちイー!
やっぱり、ここまで詰めたいよな。
忠
★2017年にもう一度手をつけなくてはいけないなぁ。★
前回ブログで「あと、もう少し軽快なスポーツ性能に振ったパイプも
一機種あったほうがいいかなぁ・・・」って書いたら
これがまたすごい反響で、ぜひ開発をして欲しい!とか
~2017年専用でもっと開発を煮詰めてほしい!とか
思いのほかたくさんのリクエストを頂いてしまった。
ありがたい ありがたい!
ここまでたくさんのリクエストを頂いたら
2017年にもう一度手をつけなくてはいけないなぁ。
もう一度スタンダードの状態で乗って感覚を思い出そう。
それから2018年用に開発したエキゾーストパイプを着けてっと・・・ あれっ?
今回借りていた車両は走行距離が1万Kmくらい走っていたせいか
マフラーを固定しているナットがスタットボルトに焼き付いているようで全然取れない、
このナット貫通式だから走っている時、埃も入るし、
いつも高温にさらされているから焼きついちゃっているんだな・・・。
よくあることだ。
スタットボルトが折れないように緩めては潤滑剤をスプレーし元に戻し
緩めてはスプレーし元に戻す。
これを少しづつ何度も何度も繰り返してなんとかボルトを折ることなく外すことができた。
しかし少しネジ山が壊れたようなので
ボルト側はダイスを使ってナット側はタップを使って応急処理で直しおいた。
忠
★このパイプを付けるとさらに全くの別物に変化する★
なんとかかんとか2018~のSR400にすっごくパーフェクトな走りを
引き出す凄いエキゾーストパイプを創り出すことが出来た。
本当に何度も諦めようと思ったけど諦めないでよかった。
おかげでオーナーの皆さんにものすごく喜んでもらえている。
よかったよかった。
と言うことで今度は~2017SR400に
このパイプをつけてみて性能のチェックだ。
純正のように新旧共通でいけるのか、設計変更が必要なのかを
この車両で判断しようと思っている。さあどうなるかな?
へ〜! すごいなあ。全く違った特性だ。
そもそも、スタンダードの段階で2018~と~2017とでは全く違うんだけど
このパイプを付けるとさらに全くの別物に変化する。
POWERBOXパイプを付けた2018~モデルはものすごく洗練されて
心地よさと快感が全身を貫く感じなんだけど、
このパイプを~2017モデルに装着するとまるで
SR500って感じだ強力なトルクで車体を前に前に押し出してくれる
一速高いギアを選択しても全く落ち込むこともなくドドドドドって加速をしていく。
スタンダードで4000~5000rpmの若干トルク感の落ち込みを感じ、
ついついアクセル開度が大きくなる回転域もほんの僅か
右手をひねるだけでドドドドドって気持ちイー!加速で駆け抜けていく。
そしてそこを超えるとさらに太いトルクは増大し、
今まで感じたことなかったようなず太い走りを見せつけてくれる。
2018~モデルの洗練された特性とはまったく違いかなりワイルドだ。
同じエキゾーストパイプを使ってこれだけ特性の差が出るのも珍しい。
いずれにしろ~2017モデルにこの性能はありだ。
どちらも特性的には違うけどインジェクションモデルは前年式共通で販売決定だ。
あと、もう少し軽快なスポーツ性能に振ったパイプも
一機種あったほうがいいかなぁなんて少し考えている。
もしそんなのが欲しいってお客様の要望があればすぐに開発を開発するので
facebookでもメールでも気軽に連絡してほいな。
忠
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