忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

ハンターカブ・CT125篇 其の六

  • 投稿日時:2021年06月28日
  • カテゴリー:CT125

★ほぼ限界まで、きたかもしれない★

エキゾーストパイプで引き出せるトルク特性は、
ほぼ限界まで、きたかもしれない。
絶対的な馬力は、サイレンサーの構造と
エキゾーストパイプのバランスでなんとか引き出す。

馬力ばかりに集中していると、今度は音量が規制値をどんどん超えてきてしまう、
音量を気にしていると今度は・・・・。

ここまでサイレンサーをスリムに絞り込むと、容量が足りなくて音が消えない。
パワーと音量はいたちごっこなんだよね。

SP忠男開発チーム
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ハンターカブ・CT125篇 其の伍

  • 投稿日時:2021年06月24日
  • カテゴリー:CT125

★絶対的な馬力が足りない★

エキゾーストパイプの設定を極限まで追及してみた。
細いパイプと太いパイプとの組み合わせを、何度も何度も繰り返して、
走っては感じ、感じては測定器でトルク特性を確認し、また作り直す。
そして、かなりいい感じに仕上がってきた。

右手の跡をエンジンが追いかけてくるSP忠男らしい特性にどんどん変化してくる。
いいね!
そう、トルク特性はかなり気に入ったが・・・。

ただ、絶対的な馬力が足りない。スタンダードとほとんど変わりない。
急な斜面を上まで登りきれない。
あれ、それはいいか。

SP忠男開発チーム
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ハンターカブ・CT125篇 其の四

  • 投稿日時:2021年06月22日
  • カテゴリー:CT125

★カブ特有の重量配分とか乗車位置とか関係してるのかな★

もう一度、スタンダードの特性を理解しようと、あちこちトコトコ走っていたんだ。
そんなある時、ふと雑草だらけの急な斜面を登ってみた。
おっと、急にリアタイヤが空転して登れなくなった エンジン特性の問題かぁ? 

斜面の途中から再スタートをしようとするが、自動遠心クラッチが、
わりと唐突に繋がって、よけい空転してしまう
へ〜 面白い。多分クラッチ付きのマシンなら半ラッチを使って切り抜けることもできるけど、
それよりあれか、カブ特有の重量配分とか乗車位置とか関係してるのかな。

いずれにしろ、ただのオフロードバイクじゃないところが楽しいね。
この辺もトルク特性でなんかの役に立てたら面白いかもね。

SP忠男開発チーム
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2021~PCX160篇 其の弐

  • 投稿日時:2021年06月16日
  • カテゴリー:PCX160 2021~

★う〜ん、わりと気持ちイー!ね。★

まずは開発時間を短縮するために、
先行で開発をしているPCX125のマフラーをつけてみる!
う〜ん、わりと気持ちイー!ね。
このまま、共通で販売しちゃうか?
 どうなの?・・・・。

SP忠男開発チーム

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CRF250L 2021〜編 其の六

★7000rpmからの回転の盛り上がりというか伸びが消えた★

すごいね、うちのスタッフは。
 ミリ単位でパイプの長さを調整して、
トルクライン(特性)を綺麗な右肩上がりに変えてきた。
これの効果で、4000rpm付近のモヤモヤが消えてきた。
スッキリだ いいぞ、いいぞ。

いいぞ・・・。
今度は、7000rpmからの回転の盛り上がりというか伸びが消えた。
まずい、あまり良くない。

SP忠男開発チーム

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FORZA 2021~ 編 其の七

  • 投稿日時:2021年06月10日
  • カテゴリー:FORZA 2021~

★速度調整に神経を使っていることに気づく。★

さあ、これからが本番だ!
フォルツァを代表とするスクーターは、
みんな自動遠心クラッチとプーリーによる無段変速機を介して
駆動をリアタイヤに伝えている。
これは素晴らしい機構だと思う。
単独で走行しているときにはどんなマフラーを装着していても
多少の特性の好き嫌いがあっても、そんなには問題を感じない。

しかし、一旦クルマの後ろについて、40Km/hくらいから、60Km/hの間で、
一定の速度で走ると、常にアクセルのオン・オフをこまめに繰り返し、
速度調整に神経を使っていることに気づく。
ノーマルマフラーでも発生する現象だけど、
社外のマフラーを変えると、顕著にこの特性がキツくなる傾向にある。
それがあの感覚なんだ。

この時に
1、常にちょうど良いトルクを駆動系にかけられる様にうまくトルクラインを仕上げていく。
2、速度調整の際に極力小さなアクセル開度で、
 ライダーの意図した速度に持っていける様な少し特別な出力特性に仕上げる。 

この2点を完璧に仕上げることで、あの感覚は見事に消えていく。
しかし、この特性の変化は微妙すぎてシャーシダイナモには全く現れない。
そこで、この開発期間はずっとテストライダーが工場に張り付いた状態で、
自分の感覚だけを頼りに調整を繰り返していく。
これが最も手間がかかる一方で一番楽しい濃密な時間なんだ。

さあ、あの感覚を取り除いて 、すーっとストレスが消えていく
ライダー達の笑顔と気持ちイー! の声を思い描きながら頑張ってみますか。

SP忠男開発チーム
 
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2018~SR400 POWERBOX サイレンサー編 其の九

★高速連続走行1000kmに及ぶ耐久走行テストです★

今回、2018~SR400 POWERBOXサイレンサーは、
厳しい排出ガス規制に対応するために、大容量で、
とても高価な排出ガス発散防止装置(キャタライザー)を内部に組み込んでいます。
この厳しい規制をクリアするために必須な装置ですが、
これがかなりの厄介者で、排出ガスを浄化する際に高温を発し
サイレンサーの内部を800度以上に上げてしまいます。

そのことで、サイレンサー内部の金属が収縮し変形したり、破損したりします。
また、内部が800度以上になると
サイレンサーの外側が一瞬にして艶のない茶褐色に変色します。
これを抑えるために今までになかった、
数々の特殊な構造をこのマフラーには採用をしています。

そのために今まで10ヶ月以上をかけ性能と共にこの対応に当たってきました。
そして、今回市販を前に、これまでになかった過酷な耐久テストを行うことにしました。
高速連続走行1000kmに及ぶ耐久走行テストです。

まず東京⇆秋田間の1212Kmをの高速連続走行を行いました。
これにより今まで想像をしていなかった箇所の変形が確認されました。
この時点で問題が発覚したことは、私達にとってとてもラッキーな出来事でした。
そして、さらなる対応を行いました。

何度か500Km程度の高速テストを繰り返し確認し、最後の確認に
今度は東京⇆青森の1438Kmに距離を伸ばし連続高速走行を行いました。
今度は対策がうまく作用し部品の変形や破損は一切、確認されませんでした。成功です。

これまでシャーシダイナモ上での耐久テストや、
500Km程度の度重なる連続高速走行テストなどは行ってまいりましたが、
その距離を倍以上に伸ばしての連続走行テストは今回が初めてで、
大変貴重なデータを集めることができました。
このデータは、これからのSP忠男にとってとても大切な財産となりました。

このような最高に楽しく身のある開発を行えるのも、
いつも暖かく応援してくださるSP忠男ファンや
ユーザーの皆様の応援があるからこそできる仕事です。
改めて皆様に感謝申し上げます。有難うございます。

SP忠男開発チーム

*製品が出来上がったら、日本中を駆けずり回っている 
快感体感試乗会「ライドオンキャンペーン」で乗ることができます。

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CRF250L 2021〜編 其の伍

★4000rpm付近のモヤモヤが、かなり薄らいできている★

太いパイプと細パイプの配分を変えながら
低速域のトルクラインを右肩上がりに整えてみた。
かなり良い傾向にはなってきた・・・。
2500rpm付近から、少し右肩上がりのトルクラインだ。
このおかげで、4000rpm付近のモヤモヤが、かなり薄らいできている。
確実に良い方向に向かっている。

SP忠男開発チーム

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2021~PCX160篇 其の壱

  • 投稿日時:2021年06月08日
  • カテゴリー:PCX160 2021~

★200ccクラス走りになるね★

いいね、さすが160パワフルで、さらに完成度が高くて、
PCXは160を基準に開発がされているをことひしひしと感じ取れるね。
これ、もう少し全体的にトルクを上げていくと、200ccクラス走りになるね。楽しみだ。

SP忠男開発チーム

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CRF250L 2021〜編 其の四

★低速域のトルクがフラットになりすぎて★

あ〜この感じ、この感じ。 思い出す、何年前だろう? 
最初のCRF250Lの開発の際に、低速のトルクを引き出そうとしてこの感覚に陥った。
そうそう、低速域のトルクがフラットになりすぎて、
ものすごく退屈でしかも不快な特性になったんだ・・・・。

あの時は確か、極端に低速トルクを落として、
トルクラインを右肩上がりに修正して、
なんとかこの窮地を脱した記憶が蘇ってきた。
このマシンにも同じ手が使えるのかな。

SP忠男開発チーム

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  • SP 忠男 浅草本店
  • 〒111-0033 東京都台東区花川戸2-17-10
  • 平日 10:00~19:00  土日曜/祝日 9:30~18:00
    定休日 毎週水曜日 第三火曜日
  • SP忠男 業販部
  • 〒111-0033 東京都台東区花川戸2-17-10
  • 定休日 毎週日曜日 祝日

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