TMAX 04 PURESPORT | 忠さんのマフラー開発奮闘記

TMAX 04 PURESPORT編 其の六

★ 出たね!★

 いや〜大変だったみたいだよ。
なんか、もう、一から始める勢いでいじったんだけど、
結局逆車で開発した前回までのマフラーの出来が良くて、
何をやってもそれを超えられないんだそうだ。
そこで、その一番良かったマフラーにバイパスパイプで勝負をしたんだ。
位置、太さ、長さ、バイパスする本数、などなど徹底的に探ったそうだ。すると・・・。

出たね!国内仕様で逆車の時と遜色のない走りが!
加速の鈍りなし、最高速へ向けてギョィ〜ンて伸びる加速あり。
あとはストレート構造ではどうしようもないアフターファイアーを極力抑える努力と、
バンク角を確保しながらいかしたスタイリングに仕上げる作業を終えて、販売だ!

うまくすれば最終試作モデルを10月12,13,14日の
ライコ埼玉のキャンペーンに展示出来るかも?
出来ないかも?
それじゃあよろしく!

TMAX 04 PURESPORT編 其の伍

★ え?まだ? ★

 やってくれるねぇ〜、うちの開発は。
本当に優秀だよ。
俺が言った通りびっちり性能を出してきた。
集合部の容積をいじったらしい。本当にそれだけか?
65mphまでグングン加速、
そこから最高速に向かってギョイ〜ンて感じで伸びていく。
凄く速い、気持ちいい、素晴らしい、これでOK!
え? まだ? そ〜か、国内仕様との互換性のチェックか・・・。
おーし!急いでやっちゃうかっ。
ほほ〜う、ノーマルよりは全然良いけど
40km/h〜80km/hまでで加速が少し鈍るぞ。
う〜ん、だめっ、ここが気持ち悪い。
どうするのこれ・・・?

TMAX 04 PURESPORT編 其の四

★ グングントルク!★

 お〜凄い凄い、
まるでボアアップ、グングン加速するぜ!これは良いよ。
だけどこのマシンは500ccだぜ、
65mphからの加速がノーマルと一緒じゃあ面白くないよな。
65mphまでのグングントルクはこのままで、
そこから最高速へ向けて一気に加速できるような特性じゃないとダメ〜。
しっかりたのむぜ、開発担当 !!

TMAX 04 PURESPORT編 其の参

★ インパクト ★

 さあ、今度は長さの調整を徹底的に行い、
さらにスタートからトルクを引き出してみた。
ライン上では前回より倍以上の差がついている。これならいけるか・・・?

 ・・・・う〜ん、難しい。
30mphまでぐーんと出る。
しかし、そこからはノーマルと変わらない。
スタートの勢いが良い分、通して見ると伸びが悪い。
全然どんくさい。これはダメだ。
次回は、30mphまでを今より少し穏やかにして、
30mphから上のインパクトをつけるように指示を出してみた。
この結果がどう出るかがかなり楽しみだ。

TMAX 04 PURESPORT編 其の弐

★ 骨が折れそうな予感… ★

 ウィークポイントのほとんど認められないTMAXの場合には、
基本的なチューニングから始める。
特にスクーターの場合、駆動系に自動遠心クラッチと
プーリーが使用されているだけに、
一般的なマフラーの方程式はまったくあてはまらない。
一般的なマフラーって言うのは、
そう、よく言う中高速型のマフラーってやつだ。
ただ残念なことに、うちのマフラーを除くほとんどのメーカーは、
これを売っている。
クラッチ付の車両なら、こういうマフラーでも
少し高い回転でクラッチをつないだり、
低めのギアーを選択したりしてフォローが出来るが、
スクーターはこれが出来ない。
当然、極底回転で自動遠心クラッチがつながってから
パワーが盛り上がってくる速度域までに時間が掛かる。
要は、ノーマルよりもパワーのない回転域を長い時間
多く使わなくてはならない分、ディチューンになってしまうってことだ。
これで悩んでプーリーを変えたり苦労をしているライダー、けっこう多いよな。

 そこで本題。スクーターのための基本チューンて言うのは、
徹底的にスタートからのトルクを引き出す、
あとはノーマルのプーリにお任せする、ってことだ。
もちろん、ピークパワーも落としてはダメ。
この条件で一発たたき台のマフラーを作らせてみたんだ。
その結果…、
 あ〜あ…、またこれかよ…、竹やりだよ。
車体後方からゆうに1メートルははみ出してるよっ。
こんなの乗ってて捕まらないのかねぇ?
 …さあテストだ!
ウン?まったく変化が解らない。
かなりスタートからのパワーラインは上がっているはずなのに、まったくだ…。
これだからエンジンに負荷のかかりにくいローギアードな設定のマシーンで
変化を出すのは難しいんだ。
もともと軽々加速しているだけに、
相当インパクトを与えないと変化になって現れないってことだ。
TwoTailの時にも、バイパスを使ったり長さを確保したり大変だったけど、
今度はさらに骨が折れそうな予感がするぞ…。

TMAX 04 PURESPORT編 其の壱

★ NO1の性能をおとさずインパクトを!★

 まずオーナー達からの意見はこうだ。
「今現在、圧倒的に国内使用の車両が多いのだから、
国内向け車両に合わせて開発をしてくれよ・・・」とか
「国内仕様用に開発したマフラーで、
輸出仕様のフルパワーは引きだせないでしょう・・・」とか。
まあ、どちらの意見も基本的に正しいと思う。
こんな時うちではこんな風に考える。

 まず、その車両の基本的な素性を知る上では、
あまりいろんなところに規制がされていない輸出仕様で開発を進め、
キッチリと性能を出す。
その後、細かい特性を設定する上で、国内仕様との互換性を計る。
中にはまったく異なった特性でそれぞれを
完全に分けなくてはならない場合があるが、
その時はその時分ければいい。
 とりあえずノーマルの状態で比べた感じでは、
双方とも、とても上手にパワーが引き出されている。
ここのところ、開発でいろいろなスクーターに乗ってきたが、
それらと比較しても、まずこの加速型のプーリー設定はNO1だ!
強いて言うなら、国内向けの40km/h〜80km/hまでの間が
少しパワーがなく、アクセル開度が大きくなる。
ただ、これもあくまで輸出用と比べての場合で、
他のスクーターと比べた場合まったく問題に値しない。
逆にこういう車両は、性能をおとさずインパクトを作るのに非常に苦労をするんだ。
 まあ、気合いを入れて頑張るか!

TMAX 04 PURESPORT編 序章

★期待に応えようじゃないの!★

 さあさあそろそろ始めますかね、
T-MAX用 PURESPORTの開発を。
何しろ凄いんだよT-MAXオーナーからのプレッシャーが。
どうもシルバーウイング600用 PURESPORTの
強烈な性能を知ったオーナー達が中心になって
俺達にプレッシャーをかけているらしいんだが、
期待してもらえるってことは嬉しいもんだぜっ。
車両は逆車・国内をそろえてテスト開始だ。
まずは久々にノーマル状態から走り込んでみますか!

今後の開発裏話をこうご期待!

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