GB350編 其の六
- 投稿日時:2022年04月28日
- カテゴリー:GB350
★この作業で引き出せる性能はこれが限界だな★
いやぁ〜1なかなか手強いぞ。
外側のパイプの中に一回り細いパイプを仕込んである。
これは、本来350ccの排気量のエンジンに
この外観の様に太いパイプは必要ないんだ。
もしこの外径のままのエキゾーストパイプを作ったら、
出力特性は腑抜けになって、今以上に走らなくなってしまう。
純正のエキゾーストパイプも外径は太いけど
中身は同じ様に細いパイプが潜んでいるんだ。
そう、ルックスも大事だからね。
僕らは今、この内部に潜んで設定している、
細いパイプの長さと太さを色々組み合わせて
基本的な性能を探っているところなんだ。
太さや長さを変えて、シャーシダイナモ(出力特性測定器)にかけ確認する。
これを何度も何度も繰り返し、ベストな性能を探っているんだ。
しかし、この作業で引き出せる性能はこれが限界だな。
もうこれ以上、時間を注ぎ込んでも更なる進展は見込めそうにない。
僕らが目指す目標を10とすると、今は5ぐらいかな。まだまだだ。
これからは僕らの十八番、このパイプ内に膨張室を作って
排出ガスの脈動をコントロールして必要な回転域を中心に
トルクラインを盛り上げる作業に入るんだ。
これはものすごく手間がかかって、大変な作業だけど
明確な性能の変化を引き出せた時には、
油田を掘り当てた様な(油田を掘り当てたことはないけど)喜びなんだ。
さあ頑張るぞ。
SP忠男 開発チーム