忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

Z250 PURESPORT TwoTail HP編 序章

★アンダーカウルが小さくて装着出来ないんだ。★

最近海外を中心にZ250の2本出しマフラーの問合せが凄いんだ。
勿論国内での要望も多い。
しかし、Z250はネイキッドのくせに少し変わっていて
フルカウルバージョンのNinja250より、
アンダーカウルが小さくて
Ninja250用のマフラーが装着出来ないんだ。

どうする? 
Z250にPURE SPORT TWOTAILを着けることは出来ない。
どうせやるならNinjaのTWOTAILより
もっとすごいマフラーを作らないと面白くないし・・・。

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ZEPHYR750 編 其の七

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★ うちのマフラーの面白いところ ★

 う〜ん、
ノーマルからずらしたポジションの方は結構いい感じだ。
何となく今風だし窮屈でもない。
5分も乗ればまったく違和感が無くなる。
・・・大丈夫だ!
 ・・・ただ問題が一つ。
何かが違う・・・何かが。
峠道でコーナーがうまくつながらなくなったんだ。
・・・おかしい。
帰って開発担当のメカニックに問いただしてみると、
にこにこ笑いながらこんな事を言うんだ。
「マフラーを車体にうまく収めたあとにシャーシダイナモでパワーを計ってみたら、
更にピークパワーで2馬力ぐらい上がったんで、
これはラッキー!と思ってそのまま量産試作に仕上げましたー」って言うんだ。
・・・ふざけるなッ!!!だっ。
このおかげでこのマフラーの一番美味しい4000rpm手前からのトルクが
わずかに落っこちてしまい、
今までコーナーを立ち上がった短い直線で
しっかり130km/hに達していたポイントで125km/hしかでなくなった。
いくらピークパワーが少し上がっても意味がない、
これは完全なディチューンなんだ。

 ・・・それからメカニックに前回性能でOKを出した試作と
今回テストしたマフラーに寸法上の違いがないかを徹底的にさがさせたんだ。
すると、一部のパイプの長さが8mm短かったことが判明。
普通の差込タイプのマフラーなら、
こんな8mmなんて差はまったく解らないだろうが、
脈動をコントロールする一体構造のマフラーだと、
キッチリ性能の違いが出るんだ。
これがうちのマフラーの面白いところで、
多くのライダー達に受けているところなんだ。

 ・・・と言うことで、この部分の8mmをしっかり伸ばして、
わくわくの最高性能をキッチリ引き出す事に成功したってわけだ。
もちろん排ガス規制にもしっかり対応させたし、
車検もOKで近日中に新発売〜〜〜。

ZEPHYR750 編 其の六

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★ こまった・・・。 ★

 こまった、どおしてもバンク角がクリア〜出来ないんだ。
タンデムステップの位置が低すぎてサイレンサーを高くできないんだ。
・・・う〜ん、こまった。
これではせっかくわくわくするほどの性能を引きだせたのに、
製品に出来ない・・・。
普通の車両ならメインステップとタンデムステップが
別体だからステーをずらしてタンデムだけアップできるが、
このゼファーは、メインとタンデムが一体なんだ。

 ・・・・・仕方ない、最後の手段だ。
ステップホルダーにステーをかませてホルダーごと少し角度を変えてやるか。
こうすることで、メインステップの位置が30mmぐらい下がって
15mmぐらい上がってしまうが、
ポジションはどうだろう?・
これが出来れば何とかバンク角もクリアーできそうなんだが・・・。

ZEPHYR750 編 其の伍

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★「ゆとりのトルク」★

 俺が言った一言であいつら相当苦労したらしい。
前回の状態でもけっこう気に入っていたし
「あれでも良いかな〜」なんて少し思ってもいたんだが、
こうなると引っ込みも付かないし、
もう少し頑張ってもらったんだが、
どんなもんだろうね今度のマフラーは・・・。
かたちも全然変わっちまってるしだいじょうぶかね?・・・・・

(試乗)
・・・さすがだね!身内ながら天晴れだね!
スタートはクラッチミート直後からのダッシュがもうとびきり!
コーナーからの立ち上がりも3000回転手前から
レッドへ向けて気持ちよく伸びいていく。
これだよこれ、コーナーリングの最中も高いギアで走っていても、
いつも右手でタイヤの状況がよくわかる、
あっ、トラクションてやつね!・・・最高!
ビッグバイクのチューニングってやつはこうでなくっちゃいけないぜ。
「ゆとりのトルク」ってやつ。
トップギアーで2000rpmぜ〜んぜん平気、
ツーリングにもきっと強いぜ。
さ〜あとはこのパイプの束を
ど〜う車体に収めるかが問題だぜ、もうひと頑張りだ・・・!

ZEPHYR750 編 其の四

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★ いいね〜! ★

 開発担当も今度は意地になって
集合部の形状・パイプの設定と、徹底的にいじり回して
2800rpm付近から強烈にトルクを引き出してきた。
空ぶかし状態でもあきらかに違ったふけをしている。
こいつは楽しみだ!

(試乗)
おお〜速い!けっこういける!
コーナーの立ち上がりも6000rpm7000rpmと
気持ちよくつながっていく。
前回のマフラーよりも確実に
1速から2速高いギアーで充分立ち上がってくれる、いいね〜!

よ〜しいいよ、うん、
じゃあ、この特性のまま全体的に一回りパワーを
上乗せしていただこうかね、
開発担当者諸君!がんばれよ〜。

ZEPHYR750 編 其の参

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★「これで良いんじゃない?」★

 開発担当もあれからけっこう苦労をしたらしい。
谷を埋めるためにバイパスパイプの位置・太さ・長さを
徹底的にいじってみてかなり良くなっては来たが、
根本的な解決にはならず
結局集合部の容積やパイプの長さ設定など
基本的な特性と組み合わせて
この域を押し上げたらしい。
さ〜てこの苦労の結果がどうでるか楽しみだぜ!

(試乗) ふ〜ん・・・なるほど、確かに速い・・・
   ・・・市街地だけならね。
だいたい素人なら「これで良いんじゃない?」なんて
言うんだろうけど、このバイクのオーナー達は許さないだろうな〜、
こんなマフラー。
なぜなら、峠に持ち込むと一発でぼろが出るんだ。
コーナーリングの立ち上がり4000rpm付近で引っかかるんだ。
あんなに谷を埋めたのに、まだだめだ。
せっかくの走りがしらけるぜ。
たぶん、これ3000回転手前の方から
かなり強めにトルクを上げさせないと解決しないだろうな
・・・まあ頑張ってくれよ開発担当者諸君!

ZEPHYR750 編 其の弐

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★ プライドを取り戻せ!★

 一発目のたたき台になるマフラーには、
ビッグバイクのプライドを取り戻させるために、
大排気量には必要不可欠な強靱なトルクを
徹底的に引き出させたんだ。
まずはテスト・テスト。

・・・・・うぉ・・・う〜〜ん・・・・ほぉ〜・・・・
こんな感じだ。
えっ、どんな感じかって?
いやまさにこんな感じだよ。
スタートから3700rpmくらいまではグッと来てなかなか良いんだ、
そこから4200rpmぐらいまでまったく吹けない。
本当にまったくだ。
そこをう〜んと我慢しているとまたグ〜ンと伸びてくる。
全然使い物にならんね、こいつは。
まずは谷を埋めてから再度チャレンジだ。

ZEPHYR750 編 其の壱

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★「バイクっ!」って感じ ★

 埼玉県のAさんが開発用にって
’02モデルのZEPHYR750を貸してくれたんだ。
びっかびっかの大事な愛車をどうも有り難う。

と言うことで、久しぶりにZEPHYR750に乗ってみた。
いいね〜これ「バイクっ!」って感じがするよ。
特にずば抜けて凄いところはないんだけど
、何となくホッとするし、
これはこれでなかなか完成された良いバランスで出来ているよ。
この愛着のわく心地よさを壊さないで、
しかもビッグバイクらしく
余裕を持った走りを出来るように、一発頑張ってみるか!

・・・でもこのバイク、この前開発したホンダの
HYPER VTECより遅くないか?やっぱり問題だな!

ZEPHYR750 編 序章

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZEPHYR750

★ユーザーからの要望にお応えいたしまして★

ここんとこ凄かったんだよ
「ZEPHYR750のPURE SPORTを作ってくれっ!」っていう要望が、
キャンペーンのたんびに沢山のユーザーから言われたり、
メールが山のように届いたり・・・
って言うことで、
その沢山のユーザーからの要望にお応えいたしまして、
開発開始〜!

ZRX1100編 其の参

  • 投稿日時:2018年05月15日
  • カテゴリー:ZRX1100

★ 面白いか・面白くないかだけ ★

 開発担当はあれから徹夜を繰り返し、
前回作った試作のマフラーを徹底的にいじりまくってた。
それで、今度こそやっと俺のイメージどおりの一本に
仕上げることが出来たんで「乗ってくれ」って言ってきた。

 乗る前に、どこをどういじって、あそこがこうのなんて、
いつものように開発担当は色々言っていた。大変だったのはわかるけど、
俺には関係ない。
ライダー達が求めているのは、
“面白いか面白くないか”それだけなんだ。
なんてことを思いながら乗ってみた。

 本当かよぉ!こいつは凄っいぜ!
俺が考えたとおりだ!もう1200ccどころか1300cc、
いやっ、それ以上に感じる。
ギアを上げていって、トップに入れても、
2・3速で加速するよりももっと凄い強烈な加速力だ。
それに、トップギア1800rpmでも走れるし、
そこから“ドルゥルゥルゥルゥ”って感じで加速して、一気にピークだっ。
「でっかいお釜で走ってる」って言う充実感が最高に楽しい。
これだよこれだよ!それに本当に速いし、コーナーも良く曲がるし、
パワーを生かして余裕で走れる。
あとは1カ所ピックアップの悪い回転域があるから、
そこだけ直してパーフェクトだ。こいつは絶対楽しいぜ !!
あともう少しだけ内容を詰めてから販売ねっ。

でも、あいつらどこをどういじって
こんな凄いマフラーに仕上げたんだろう・・・・・?

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