忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー｜マフラー開発奮闘記

★期待のスクーターだ★

　みんなフェイズ見た？　
うちにはいま新車が有るんだ！　
黒のフェイズ！　
実物は写真より１００倍いかっこいいぜ！
それにとっても軽い、走りもよさそう、期待のスクーターだね！　

忠

★天才だね！★

　いつも思うけど、うちの開発スタッフは天才だね！
前回指示を出しておいた70km/h〜90km/hのつながりの悪さを、
トルクを上げることで完璧にフォローしてくれた。
もうこれで、どこの速度域からでも右手に連動してグングン前に出る。
楽しい、ほんとーに楽しい。
街なかはもちろん、ワインディング、ハイウェー、
どこに行っても最高に楽しい！
もちろんタンデムなんて最高のマッチングだっ！

　さ〜あ、あとはバンク角やメンテナンス性も考慮して、
最高のデザインに仕上げて発売だ。もう少し待ってくれよな！
この夏、各地で行われる
「ライドオン試乗キャンペーン＆サウンドピックアップ体感キャンペーン」に出展いたします。
興味のある方は、ぜひ！この機会に
「見て」「聞いて」「乗って」この楽しさを体験してみてください！

スタッフ一同

★ 楽しい気分 ★

　またあれからいろいろ細かく指示を出しておいたから、
今度はかなり時間がかかったけど、
かなりドンぴしゃの性能に近づいているようだ。さて、乗ってみるか。

　うんっ、いい、いい、かなりいい。
　う〜ん、おしい・・・。

交差点を曲がっての立ち上がり・・・最高！
立ち上がって車の間を縫うときのリズム・・・最高！
車を抜き去って引き離す・・・うむ、いまいち。
70km/h〜90km/hのつながりが良くない。
ここで楽しい気分がさめてしまう。
もう少しだっ。もう、ほんの少しだ。
さあ頑張っていこうぜスタッフ諸君！
ということで、乞うご期待。

忠

★ どういうことだ ?! ★

　「今度こそ強烈に加速を強化しましたっ！」って言うから来てみたんだが・・・
な〜んだ、格好が全然変わってないじゃん。
大丈夫かな？
・・・まあ乗ってみるかっ。

凄いね！
形がまったく変わってないのに全然性能が違う。
スタートダッシュが強烈だ。どういうことだ？!

（注：開発担当スタッフ・今回は径の違うパイプの長さの組み合わせを
微妙にいじって根本的な特性を変えてみました。）

　ただ、こんなことを言うとなんなんだが、スタートダッシュがきつすぎる。
ここがあまりにきつすぎるから60km/hから上のリズムがつかめない。
ノーマルよりは全然元気なんだけど、
やはりスタートからの加速とのバランスが悪すぎるんだ、楽しくない。
次回はこのマフラーを基本に、各速度域のバランス取りが必要だ。
この”FORZA”、けっこう神経使うぜ。

忠

★ こんなもんじゃ物足りない★

　はぁ〜苦労してるなぁ、この作り。
もうすでにこの段階からテーパーやら絞りやらを多用してるぜ。
まるで２サイクルのチャンバーだ。

・・・さて乗ってみるか
ほほ〜う・・・、なるほど、何となく良いね。
開発の方向性は間違ってないよ。
でもまだまだこんなもんじゃ物足りないでしょう。
もっともっと40km/hからの加速を盛り上げないと楽しくないぜっ。
さあもっともっと頑張ってもらおうか！

忠

★ ・・・なんだ？ ★

　一発目の試作が上がってきたぜ。
マジェスティーのとき以上にスタートからの
パワーラインに差がついている。これはかなり期待できるぞ！

　・・・・なんだ？これダメじゃん。
あれだけダイナモで差がついているのに
全然インパクトがない。特性に変化がない。
たぶんフォルツァはマジェに比べて変速が
ローギアードなんだと思う。
エンジンにあまり負荷がかかっていないから、
これぐらいの変化では差が出ないんだ。
これは考えていたより大変かもしれないなぁ。
さあ、次回の試作頑張って作ってくれよ開発スタッフ諸君！

忠

★ ノーマルFORZA ★

　さあ、ノーマルを乗り回した結果だ・・・。
いいね、良くできてる。ノーマルでも十分楽しいよ。
ただ少し気になるのは、交差点なんかを曲がって立ち上がるときに
40Km/hから加速が悪くなる。これがいやだ。
そして60Km/hからまた元気になるけど、
90km/hまで徐々に元気がなくなり、
また90km/hくらいから元気になっていく。
まあ、ここのところはかなりあら探しに近いところだけど、
逆にここをしっかり作っていくと、
PURESPORT独特の「右手にリアタイヤが直結しているような
胸の空く操縦性」が出来上がると思う。

まずは40Km/hから加速が落ち込まないように
力強いトルクを引き出してもらおうかね！
それでは乞うご期待。

忠

★ FORZAのみんな、お待たせ！★

　え〜、マジェスティー用のPURE SPORTにおきましては、
その驚異的な出力特性が馬鹿ウケして、
沢山のオーナーの方から絶大なるご支持を戴いているしだいてありましてぇ〜
はいっはいっはいっ、わかってるよ、
フォルツァオーナーのみんなにも思いっきり喜んでもらうために、
もうちゃーんとPURE SPORTの開発は初めているんだ。
今は一生懸命ノーマルを乗り回してこのマシンの
良いところ悪いところを見極めて
開発の方向性を模索している最中さ。
具体的な動きがでてきたらまたここで紹介するぜ。

それではよろしく!!

忠

★最高にワクワクさせる走り低音の迫力サウンド★

　いや〜結構大変だったよ〜バンク角！
デザインを重視すると機能を捨てなくてはいけなくなるのが
世の常だけど、そんなの俺はいやなんだ！
だから、何度も何度も走らせていろんな速度で、
いろんなコーナーをがんがん攻めてチェックをしたんだ。
“ボディーにガムテープエキパイは黒いペンキを塗って
道路に擦る箇所を特定できるように細工をしたforza z”

つい最近も知り合いのショップのお客さんがペッタペタに
ローダウンしたスクーターで峠道から飛び出して重体だったそうだよ、
まあわかってて乗っているんだからしょうがないけど、
いくらスクーターと言ってもここまで高性能になると
普通に走りを楽しめる用にバンク角は確保したいもんな。　
だから今回も一生懸命走ってキッチリバンク角を確保したんだ。
“コーナーで路面に擦るとこんな風にペイントが剥がれる、
これで修正箇所を特定”

それと、繰り返し形状を変更しているうちにまた、
少し性能も上がってきてさ、得した気分さ！
いずれにせよ、バンク角、そして最高にワクワクさせる走り低音の迫力サウンド、
全てがそろった。最後にいかしたデザインに細かく煮詰めて製品だ。
製品が出来たらまたどこかのライドオンキャンペーンで体験してみてくれよな。

忠

★取り回しをもう一回やり直しだ★

　さあ性能もでたし、
サウンドもパンチの効いた低音サウンドでも
決してうるさくないいいのが出来た。
あれ？・・・この擦傷は？
お〜い、このマフラーバンク角が足りないぞ！！
コーナーでマフラーが擦ってる。
取り回しをもう一回やり直しだ。

忠