忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

CRF250 RALLY 2021〜編 其の七

★上の回転の伸びていく感じが、全くないんだ★

う〜ん、このマシンCRF250Lとの使い方の違いは、
もう少し、ラリーの方が、旅志向なんだよね。
そうすると、もっと高速域の清々しい回転が伸びる感じが欲しいよね!

今は低い回転域のトルクラインに気を使いすぎて、
6000rpmくらいから上の回転の伸びていく感じが、全くないんだ。
ここもちゃんとしておかないと、本来のラリーの良さが生きてこないよね。
結構、難しいじゃん。やり甲斐があるね!

SP忠男開発チーム

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MT-09 2021~ 編 其の弐

  • 投稿日時:2021年10月19日
  • カテゴリー:MT09 2021~

★これ以上の性能を引き出すのはかなり難しいよね★

こういった完璧なバランスのマシンは、開発の方向性を見出すのがとても難しい。
とはいえ、このマシンは過激だ!
ある回転数にフラットなトルクを引き出して、より広い範囲で楽しめるように、
今以上に日本の道を愉快に走れるように、色々探ってみたいと思う。
やるだけやって 方向性を探ってみよう。

しかし、このマシンスタンダードが、
車体に合わせて特殊な形状で容量を稼いでいるから、
これ以上の性能を引き出すのはかなり難しいよね。
さあ、どうしようか。

SP忠男開発チーム

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CRF250 RALLY 2021〜編 其の六

★うまく仕上げれば谷をうまく消せそうだ★

テストライドした中に部分的ではあるが、とても気持ちイー!特性のパイプを発見した。
トルクラインは現行CRF250Lのものとは似ても似つかない、
グラフ上は全然いけてないラインだ。
しかし、実際の走りと照らし合わせてにみると、
とても理にかなった特性に仕上がっていたんだ。奇跡だね。
走り出した瞬間、CRF250 RALLYの大きな車体にベストマッチングな雄大で大らかな、
悠々とどこまでもどこまでも、走り続けたくなる気持ちになれる、そんな感じだ。
この特性が、クラッチを繋いだ瞬間、ライダーをほっ、とさせるんだ。
これこれ!この特性がpowerboxパイプには大切なキーとなる特性なんだ。
特にライダーとマシンの信頼関係を生み出す、2500rpmから3000rpm付近の俺たちが、
セローの領域と言っている域のトルク特性が、ひとまわりたくましくなって、まったく理想的だ!
そして、この特性は高めのギアを選択し、
ダートをトコトコお散歩気分で走るのに適した絶妙なトルクラインだ。
あと少し、5000rpmに繋がるトルクラインをうまく仕上げれば谷をうまく消せそうだ。
まあしかし、完璧ではない。
あくまで原石の状態なので、まだまだ楽しい開発が続きそうだ。

SP忠男開発チーム

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MT-09 2021~ 編 其の壱

  • 投稿日時:2021年09月28日
  • カテゴリー:MT09 2021~

★今のところ全く不満が見つからない★

小川くんのMT-09、慣らしも終わったし開発開始!
まずは、スタンダードで走って感じてみた。
あれれ?なんだかまったりしてるぞ、なんだぁ〜?
そうか、パワーモードが4って、
1番パワフルかと思いきや、最もまったりモードだった!

今度は3、2、1と数字を下げていく、このマシンに最もしっくりくるのは1、もしくは2、だな。
いままでのMT-09だと、Aモードはスパルタン過ぎて乗りづらかった。
しかし、21モデルは全く違う。
圧倒的にパワフルになっているのに、ちゃんとコントロールが、出来る。
出力特性が上質なんだ。見事だ、ハイエンドマシンの仕上がりだ。

サスペンションもとてもいい動きだけど、基本硬い。
少し馴染むまで時間が必要か?
今のところ全く不満が見つからない。さあ、困った・・・・。

SP忠男開発チーム

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MVアグスタ BRUTALE 800 ROSSO編 其の壱

★トルクラインが不安定で、ライダーを神経質にさせてしまう★

SP忠男浅草店、小山内 綾店長の愛車、BRUTALE 800 ROSSO
本人めちゃ気に入っていて、中々開発に貸してくれない。
彼女の休みの時に、こっそり借りて乗ってみた。

加速感・サウンド全てに気持ちイー! やっぱり日本車にはない特別な乗り味だ
奴は、こんなスパルタンなマシンに乗っているのか。
しかも、何故かブレーキレバーにネイルまで、おっしゃれ!

しかし、このマシーンやっぱりヨーロッパ生まれだけあって、
わがまま、ヨーロッパの速度域で開発されているから、
日本の速度域では割と回転を合わせづらい。
このマシンが日本国内でさらに可愛がったもらえるために、キーとなる回転域がある。
この回転域のトルクラインを端正に仕上げて上げることで、
このスパルタンな特性を日本でも爽快に使いこなせるようになる。
ツーリングだってOKだ。そんな気がするんだ。

そもそもこのマシン、800ccもあるから極低速域のトルクは充分すぎるほど有る。
だけど、その回転域のトルクラインが不安定で、ライダーを神経質にさせてしまう。
多分ツーリング先で渋滞なんかに合ったらクラッチの断続で、
疲れて置いて帰って来たくなるじゃないかな、きっと。

逆にこの回転域をライダーの意思どおりに反応する様に仕上げることができたら、
ライダーとBRUTALE 800 ROSSOの一体感というか信頼関係が瞬時に築くことが可能だ。
なんとかしたいな、なんとか!

SP忠男開発チーム

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CRF250 RALLY 2021〜編 其の伍

★特徴的な特性を示す数本のパイプが出来上がった★

開発チームは深い迷路に入り込んでしまった様だ。
シャーシダイナモ(出力特性を測定機械)を基準に
理想の走りを想定していくつもの試作を繰り返している。

パイプの太さ全長、太いパイプと細いパイプの長さの割合、を何度も何度も作り替えて・・・・・
しかし、想像している様な、理想的なパワーラインは浮き出てこない。

その中で特徴的な特性を示す数本のパイプが出来上がった。
計測上のトルクラインは決して褒められた様なラインではない。
しかし、手詰まり、このままでは開発が先に進まない。
一旦、テストライドをして、この数本のパイプから今後の開発方針を決めるとするか。

SP忠男開発チーム

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CRF250 RALLY 2021〜編 其の四

★5000rpm手前のトルクの谷というか、違和感が増していってしまう。★

まずは、現行CRF250L用POWERBOXパイプを基準に
各部パイプの長さ調整を行い変化を確認していったんだ。
しかし、何をやってもトルクの上昇ポイントが高回転側に移動してしまい、
5000rpm手前のトルクの谷というか、違和感が増していってしまう。
当初は、もっと簡単に結論が出ると思ったのに、そうはいかない様だ・・・。

なんとなく、長丁場になりそうな予感。

SP忠男開発チーム

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CRF250 RALLY 2021〜編 其の参

★アクセル開度に対する加速の上昇具合が明らかに良くない★

あれから毎日毎日乗ってみた。
ちゃんと、確認してみて良かった!

やっぱり違うんだ・・・・。
CRF250Lと同じPOWERBOXパイプではダメなんだ。
開発って面白いよね、大切なのは感性。
なんとなく、違和感を感じたら一旦ストップ。
そして探求する、この工程がおもしろい。

さあ、何が違かったか?何が、このままでは、ダメなのか?
まず、POWERBOXパイプに変えて一般道やオフロードをを走った時に1速から3速
う〜ん、ギリギリ4速まではCRF250Lにパイプを交換したときと
気持ちイー! フィーリングは変わらない。
そう、セローの領域だ。綺麗なトルクラインでトコトコ走れてとても気持ちイー!
しかし、5速や6速を使ってアクセルを捻ると、
5000rpmの手前になんとなく加速が滞る感じがするんだ。

普段、普通に乗っているとあまり気が付かない。
けれど、この回転域から加速をし始めると、
アクセル開度に対する加速の上昇具合が明らかに良くない。
10捻って、8加速する感じだ。
求めているのは10捻って、11加速する。
そんな感じ、これはCRF250Lにはなかった、不快だ。

高いギアを選択すると車重にトルクが負けてしまう。そんな感じ
ガソリンタンクが大きくて、満タンにするとこの傾向は特に顕著。
アクセルを開けると車体を前に進める力を、
重心の高さのおかげで、後ろに引っ張る力が働いて弱めてしまう、そんな感じだ。

この感覚はCRF250L時にはなかった。
しかし、このエンジンの5000rpmまでの回転域で変化を創り出すノウハウは持っている。
なんとか、今よりもっと気持ちイー! 走りを引き出したいものだ。

SP忠男開発チーム

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CRF250 RALLY 2021〜編 其の弐

★重量配分けっこう違うし、★

ほ〜お!なんの問題もない。
CRF250LのPOWERBOXパイプをつけると、やはり同じエンジンだけあって、
5000rpm以下、4000rpm台までの心細い感覚は
CRF250Lと同じ様に豊かで、心地よい雄大なトルクラインに変化してくれている。

いいね、このままCRF250LのパイプをCRF250RALLY用として販売しても大丈夫じゃないかな。
でも、10Kgの車重差というか、燃料タンクを満タンにした時の重量配分けっこう違うし、
必要とされるトルクの特性がまったく同じってこともないよな・・・・。
もう少し、探ってみるか。

SP忠男開発チーム

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CRF250 RALLY 2021〜編 其の壱

★POWERBOXパイプをCRF250 RALLYに付けてみた★

このエンジンと車体の組み合わせとてもいいね! 
大きくて重たい車体なのに、それを感じさせない。
楽しいね、CRF250 RALLY!

車両も来たし、せっかくだから、
まずは CRF250L用に開発をしたPOWERBOXパイプをCRF250 RALLYに付けてみた。
なんの問題もなく、そのまま付く。
さて、その走りはどう変化するんだろう。楽しみだ ・・・。 

SP忠男開発チーム

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