セロー250 2018編 其の拾弐
- 投稿日時:2018年10月31日
- カテゴリー:SEROW250 18
★30Km/h付近のトルクラインに違和感を感じているんだ★
あれからまた地味な作業の繰り返しで忍耐の毎日が続いている。
5mm単位でパイプの長さを調整し溶接でつなぐ
何十回も下手すると百に届くことすらある。
ここまでくるとシャーシダイナモ(出力特性測定器)では
全く差を確認することができない。
人間の感覚は多分測定器の100倍くらい繊細だ。
だから、この間テストライダーは工場に毎日張り付かなければならない。
開発のメンバーには本当に頭がさがる。
少し課題を抱えていた60Km/h手前のパワーは
細い方のパイプを絶妙に縮めることで解決ができた。
しかしまだ30Km/h付近のトルクラインに違和感を感じているんだ。
ここはなかなか改善できない。
普通ならこれくらいは気にせずに製品化してしまうくらいの
ほんのわずかな感覚なんだけど、真の気持ちイー! は
ここに隠されているように感じている、もう少しだ。
もちろんこの間もパイプの中間にBOXと呼ばれる膨張室を着け、
位置を変え、この域の特性変化を探るがこの新型では
どこに付けてもせっかく引き出した高速行きのパワーが少し落ちてしまう。
残念だけど一旦BOXの装着は見送ることにした。
忠
★全ての回転が綺麗に繋がる様にできたら★
エキゾーストパイプの太さを途中から変化をさせ
排圧のかかり具合とタイミングを変化させたんだ。
結構手間のかかる作業だけど新型にはこれが効いたね。
クラッチミート直後からどんつきを抑え
絶妙な感覚で回転が立ち上がる。
そして心地よいトルクを残しながら
爽快に回転が立ち上がっていくセロー250、
かなり気持ちよく特性が変化してきた。
これでもう少し低い速度域からトルクがついてくると
市街地走行が楽しくなる。
そして最高速付近のパワーもかなり上がってきたので
60Km/h手前の出力をあげて全ての回転が
綺麗に繋がる様にできたら
多分このエキゾーストパイプも完成だ。
さあ先が見えてきた頑張るぞ。
★思った通りにパワーが立ち上がる★
POWERBOXサイレンサー
こいつはすごい。
実際に走らせると特性も見事だ!
ライダーが欲しい回転域から思った通りにパワーが立ち上がる。
ほんの軽くクラッチを合わせるだけでフロントが易々とリフトアップする。
こいつは気持ちイー!
全く別物の元気でパワフルなマシンに生まれ変わる。
以前の車両で開発した時にすごく苦労をして
かなりイケてる性能に仕上げたと思っていたけど
新型に装着したこっちの方が全然すごいかも
最高速だって俄然あっぷする。
なんでこいつをいままで新型用に発売しなかったんだろう・・・・。
重量もサイレンサーを変えるだけで3Kgもの軽量になるこれはいい!
新型になってキャニスターや触媒装置で増えた3Kgを
これで帳消しにできるしかなりいいぞ。
POWER BOX サイレンサーの詳細はこちらからご覧になれます。
★莫大な手間と時間がかかる地道な作業だ。★
このマシン奥が深いやればやるほど良くなっていく
今は2000回転ぐらいにあったトルクの溜めを軽く解放してあげて
何も神経を使わなくてもクラッチを繋いで
楽しく走り出すことが出来るようにした。
ライダーとマシンの信頼感を高めるための一つの手段だ。
クラッチを繋いで走り出すとまずホッとするこの一体感は
この回転域のトルクを整えたことが大きな要因。
これには開発当初から良かれと思いやっていた
コニカルヘッダーを外したことが大きく貢献した。
シリンダーから出てすぐのところに細いパイプを使うことで
極低速域のトルク特性に影響を与えていたようなのだ。
そしてこの一体感を高めた後に行ったことは
4000rpm付近から上のパワーラインを高めて
綺麗な一直線に繋ぐこと、すると・・・・
このMT-10が 軽い軽い。
なんとなくあったモヤモヤ感が晴れ、
思いっきり爽快な加速の伸びを示してくれる。
これはすっごく楽しい。
毎日だってずぅ〜〜〜〜と乗っていたいそんな感じだ。
そもそもこれが本当のMT-10なんじゃないのってくらい
活き活き走るようになったこれは可愛い。
またこれとは別に1番と2番、3番と4番のエキゾーストパイプをバ
イパスでつなぐ試作も作ってみた。
これがまた超絶に面白い。
100Km/hを超えてからもフロントが浮いてくるほど高回転型で元気なんだ。
このマフラーの面白い速度域で走っていると常に100Km/h以上出ている感じだ。
2000~4000rpm付近はスルーして常にそこを超えた回転域を使って走っている。
気持ちイーのだ。
しかしこの設定だと免許がいくつあっても足りないかもね、
サーキットなんかをメインに使っているライダーには喜んでもらえると思うんだ、
ちょっと高速型すぎて市販はどうするかなぁ?
まあ、いずれにせよ市販をした際にはどちらも試着用の製品を用意するから
一度自分のバイクに付けてためしてみてほしいな。
俺的には最初から煮詰めてきている2番3番をつなぐバイパスのみの方が
豊かなトルクが気持ちよくて走りが爽快で旅にも使えるから絶対おすすめだけどね。
さあ製品化に向けて頑張るか。
忠
★もうノーマルの比ではない。★
オモシロ〜〜い!
きっもちいー! 最高だね。
メインパイプを今まで使っていなかった太さに挑戦し、
それに合わせて、嫌ってほど長さの違うパイプの組み合わせにトライしていったんだ。
そうしたらすっごいね。2500rpm位からすでに体感ができる。
そう、ワクワクしてくるんだ。
この後どうなるのかって!?
2500~7000rpmまで豊かなパワーで一気に吹け上がる。
もうノーマルの比ではない。
6000rpm前後にあったパワーのモヤモヤ感が消えて、すがすがしぃ〜〜。
そしてノーマルで気になった7000rpmからの少しだるめの特性も
ライダーにゆとりを与えてくれるくらい、
スカッと爽やかなパワーと伸びに変身。最高に気持ちイー!
今、コイツとだったら、どこまでもどこまでも
思いっきり、ロングな旅が楽しめそうな気がするぜ。
さあ、製品化はもうすぐだ。
きっとあなたの VERSYS-Xが、
さらに『気持ちイー! 』相棒なってくれることは間違いなしだと思うぜ!!
SPTADAO 開発チーム
スペシャルパーツ忠男(SP 忠男)| オートバイ・バイク・二輪車、オリジナルマフラー公式サイト
オートバイのオリジナルマフラーを中心にバイク・二輪車のスペシャルパーツを開発しお届けします。
”気持ちイー!”で世界中のライダーを愉快にさせるために。
MT-09、MT-07、YZF-R25、XSR900などの交換用マフラーを取り揃えています。
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