2018〜CB250R編 其の参
- 投稿日時:2018年12月24日
- カテゴリー:CB250R 18
★このままのルックスのパイプを自分のバイクにつけるだろうか?★
パイプの長さBOXの容量や位置を再度調整し
2000rpmからのトルクを引き出した。
もうこの域になるとシャーシダイナモ(出力特性測定機)は機能しない。
ライダーの感覚に委ねるしかないんだ。
走っては修正、走っては修正、一番気持ちイー特性を探る。
すごいね、うちの開発スタッフは、執念だね。
クラッチを繋いでから、低い回転でどんどんシフトアップしていく、
走り出してすぐにトップギアに入れたら、
後は重たいフライホールに合わせ
絶妙なバランスに調整されたトルクでグングン走っていく。
そして4000rpmを超えていくと怒涛のトルクで車体をどこまでも引っ張っていく。
まるで、雪玉が雪原を転げ落ちていくように
どんどんトルクを増しながら転がっていく。
気持ちイー! その時の振動もドゥッドゥッドゥッからトゥルットゥルットゥルッと
完全に角の取れたもに変わった。
これがクランクシャフトとトルクのバランスの取れた時の証なんだ。
SR400ってある意味クランクシャフトのウェイトありきで、
全ての走りが設定されているような気がするな。
これでイメージ通り、雄大な走りを満喫しながら走ることが出来るようになった。
淡々と淡々とどこまでもどこまでも豊かなトルクに
身を包まれながら走っていく心地よさ。
全てのストレスがすぅーと消えていく。
すごく爽快な気分だ。
がしかし・・・・・
どうだろう、もし俺がこのSR400のオーナーだったら
このままのルックスのパイプを自分のバイクにつけるだろうか?
つけないだろうなぁ。
忠
★もう少し低い回転域からトルクを発生させないと★
今度はメインパイプの太さと長さの組み合わせを大胆に変更するように指示をした。
俺の感では太い方のパイプを30mmほど伸ばしその分細い方のパイプを縮める、
こうすることでトルクの山を少し高回転にずらし
3500rpmから5000rpm付近まで伸びてくれれば、
その回転はピークへ向けて綺麗につながっていくと思う。
今は低い回転域で無理やり重たいクランクシャフト、
そう弾み車を回しているけど息が続かない感じなんだ。
さあどうだ・・・・・。
やっぱりな! 思った通りだ。 かなりいい感じになってきた。
不思議なもので3500rpm~5000rpmの間に感じていた
ザッザッザッっといった振動がドゥッドゥッドゥッて感じに変化してきた。
なんだかいい傾向だ。
あと10mm太いパイプを伸ばしてくれないか!
・・・・・・。
いいぞ、全ての回転域がつながった。
スタートから重たいフライホイールを豊かなトルクでグングン回していく、
振動も角の取れた心地よいものに変化した。
だけど、実際、交通の流れの中でこのパイプを走らせてみると何かもの足りない。
なんだろう?
さすがにトップギアのまま、車の後ろについて走っているとしてしまう。
シフトダウンをしたくなってしまうんだ。
そうもう少し低い回転域からトルクを発生させないと
本当の意味での優雅な走りにはならないんだ・・・。
必要なのは2500~3500rpmではなく
2000~5000rpmまでの広く発生する綺麗なトルクラインだったことが今改めてわかった。
さあ、どうする。
忠
★2500~3500rpm付近の大きなトルクアップを目指す★
ここまで明確に性能変化が現れると案外後は気が楽なんだ。
手間や時間のかかるのは一緒だけど前に進んでるって感じがするからね。
今回は特にあまり求めていない高回転を中心にパワーが上がったけど、
BOXの取り出し位置を変え、連結パイプの太さを変え、
BOXの容積や形状を変え、2500~3500rpm付近の大きなトルクアップを目指す。
この回転域にたくましく雄大なトルクを引き出すことが出来たら、
きっと、すっごく楽しいぞ!
この重たいフライホイールをトルクで
グングン勢いをつけて走っていくSR400を想像すると
もうワクワクが止まらないんだ。
走り出したらすぐにトップギアにいれて後は雄大なトルクを活かして
グングングングン、どこまでもどこまでも走り続ける・・・
そんなイメージだ、きっと楽しいぞぉ。
さあ頑張るか。
★所詮無理なのかもしれないなぁ・・・。★
いやあ、まいったどうするか・・・・。
やっぱり、40年熟成されてきたこのマシンだ。
エキゾーストパイプだけいじって
気持ちイー! 性能を出そうなんて
所詮無理なのかもしれないなぁ・・・。
忠
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