忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー｜マフラー開発奮闘記

★今度のスズキは楽しみだ！！★

　一人勝ち状態のFORZA-Zに対抗して
スズキが自信満々で販売を開始した、
”SKYWAVE250Ｍ”

すごく興味あるね。
とりあえず注文してみるか！

忠

★100ｋｍ/ｈからよどみなく伸びていく加速！★

今回はたった100ｋｍ/ｈ〜120ｋｍ/ｈの間を
ほんの少しパワーを上げたかっただけなのに、そこがなあかなか上がらない。
結局パイプの径から長さから、テーパーの位置から、
いじれる要素を総動員して取りかかったそうだ、
さあ結果はどうかな。・・・・

おっ、・・・・う〜ん、・・・そう、・・・いい〜ね〜！
さすがに徹底的にやったおかげで調子が良い！
スタートからおっ、と思わせる強い加速力、
う〜んと納得させる中速の右手とアクセルが連動する心地よさ、
そう、この100ｋｍ/ｈからよどみなく伸びていく加速これが欲しかった、
そして最高速へとつなげて行く強いパワー良いね！
最高だね。
それではデザインを整えて、新発売と行きますか！

　忠

P.S.
製品が出来たらまたいつものライドオンキャンペーン試乗会にて体験できます。
もしこのマフラーにご興味がございましたら
ぜひ一度この素晴らしい性能を楽しんでみてください。

★オウッ！　いいね！　はやいね！　きもちいいね！★

　前回のノーマルインプレッションのあと、
このskywave400の60ｋｍ/ｈ〜90ｋｍ/ｈまでの
間のパワーラインの高さと、角度について開発の方向性を
細かくアドバイスをしたんだ。

さ〜て
はじめの試作マフラーはどんな性能を見せてくれるかな？
・・・あれ、このSkywave400の試作マフラーは
エキゾーストパイプの長さが長くないな、
こんなんで性能大丈夫なのかな？・・・

「オウッ！　いいね！　はやいね！　きもちいいね！」
「ウ〜ン、ちょっと残念・・・」

訳
オウッ！“スタートから40ｋｍ/ｈまで一回り上の加速力。”
　　
いいね！“40ｋｍ/ｈから60ｋｍ/ｈさらに良い加速感”
　　
はやいね！“60ｋｍ/ｈから90ｋｍ/ｈの間
　　　　　　　　衰えることなくそのまま加速をしていく”

きもちいいね！“60ｋｍ/ｈから100ｋｍ/ｈの間
　　　　　　　　　　右手と連動して加速をしていく
　　　　　　　　　　ノーマルの車両には無い最高の快感だ”
　　　
ウ〜ン、ちょっと残念！
“100ｋｍ/ｈから120ｋｍ/ｈの間が中だるみ速度がのら
　　ない”

次回はあまりにも大きいサウンドと
“100ｋｍ/ｈから120ｋｍ/ｈの間が中だるみ速度がのらない”
　点に集中して改善していく予定です。

忠

★大まかな開発の方向性が見えてきたぞ★

最近ユーザーから
「新型skywave400のPURE SPORTはまだでないのですか？」
な〜んて電話ひっきりなしなんだ。
そんなに期待してくれているなら
早速車両を買ってみたよ！
まずは車両の素性調査・・・・・。
相変わらずがっちりした良いシャシーだよな、
さすがに400ccはパワーがある分250ccの時ほどではないけど
剛性感が高いよな・・・。
で、こんなに速いのに何が不満なのかな〜。

　スタートから60ｋｍ/ｈ気持ちよく加速してくれるじゃん！
・・・60ｋｍ/ｈ〜90ｋｍ/ｈあれ、
アクセル開度と加速感が一致しない？
60ｋｍ/ｈまでとおなじ加速を得るためには
それまで以上に大きくアクセルを開けなくては駄目だ、
ここがいまいちだ・・・
90ｋｍ/ｈ以上は気持ちよく速度が伸びていく快適快適！・・・
さ〜あこれで大まかな開発の方向性が見えてきたぞ、
帰って開発スタッフにアドバイスするか。

　あれ、あれ、おかしいぞエンブレが効かない！
あれれれ、アイドリングが2800rpmもあるぞ、
あれれれれ、おっかしいな何もいじっていないのに、
まだ新車であたりが出ていないのかな・・・・？

忠

★結構タフなマフラーに仕上がったぜ！！★

できたね。
最高だね。　
最高の出力特性に仕上がったぜ。

その特性はトップギアにホールドして
心地よい適度なパルス感を味わいながら
淡々とどこまでもどこまでも走りたくなる。
そんな雄大な出力特性だ。
もちろんアクセルをひねればノーマルとは
比べ物にならないくらい「気持ちイー！」走りもしてくれる。

これでまたSV650ABSの完成度が一段と増したように感じる。
とてもいい！
このマフラーはMSLの製品開発メンバーが徹底的に惚れ込み　
「どうしてもMSLの専売品としてK’s-STYLEで大切に育てていきたいんだ！」と
言ってくれたので、このSV650ABSのPOWER BOXは
今回だけMSLでしか買えない特別なK’s-STYLEバージョンとして契約をしたんだ。

もし、このブログを見て興味が湧いたきた方は
ぜひ、MSLさんのホームページから　
チェックをして見てほしいな。
結構タフなマフラーに仕上がったぜ。

SPTADAO 開発チーム

★フラットなトルク感を伸ばすようにトライを重ねたんだ。★

あれからまた
何度も何度もサイレンサー内のパーツを組み替えて
排気が膨張するタイミングを微妙にずらしながら
シャーシダイナモで測定。
1000rpmフラットなトルク感を伸ばすようにトライを重ねたんだ。

何度も何度も　
気の遠くなるような作業が続いたんだ。

SP TADAO 開発チーム　

★この心地良さが一般道の速度域にあんまりフィットしないんだ★

2000rpmから4000rpmのトルクをフラットに
盛り上げた状態は最高に気持ちいい。
いや、気持ち良かった・・・。

そう、初めのうちは良かったんだけど、
数日乗っているうちにだんだん不満が出てきた。
この豊かな感覚をもう少し上の回転まで伸ばしたくなってきたんだ。
どうもこの心地良さが一般道の速度域にあんまりフィットしないんだ。

あと500rpmいやあと1000rpmは上までフラットトルクを伸ばせばなんとかなる。
なんとかしてくれよ！

SP TADAO 開発チーム

★豊かなパワーが湧き上がってきた。★

どうしても2000rpmから4000rpmまでのトルクが上がってこない
boxの位置や容積をいろいろ変えてみたもののどうしてもダメだ。

仕方ない、極限まで短く小さくしたショートメガホンをほんの少し、
ほんの少しだけルックスを壊さない程度に延長しトルクを引き出したんだ。

今度は大丈夫だ。
2000rpmから4000rpmの間に豊かなパワーが湧き上がってきた。
すっごくいい！　
豊かで広いパワーバンドのおかげで　
TOPギアでどこまでもどこまでもオートマティックに
走っていける雄大な特性が引き出されてきたんだ。

これはいい！
これは快適だ！

SPTADAO開発チーム

★思いっきりトルクをあげるんだ。★

前回の試作からの学びを生かし
今回は5000rpmからのパワーを
ノーマルから少し上乗せする程度で抑え、
2000rpmから4000rpmの特性を徹底的に探って
SV650オーナーのために
最高の「気持ちイー！」を引き出すことにしたんだ。

走っては感じ取り
走っては感じ取り。
シャーシダイナモを使ってライダーの感じ取った感覚が
どこから生まれるものなのかを確認し。
そのデータを元にメインパイプの太さや全長を変え
ライダーにとっての気持ちイー！を作り出す。

そしてまた走り出す！
こうやって、SV650ABSオーナーにとっての
「気持ちイー！」感覚を開発チーム全体で共有していくんだ。

今はかなり改善されてきたものの、
まだまだ2000rpmから4000rpmのトルクが少ない。
思いっきりトルクをあげるんだ。

忠

★Vツインの楽しさが全くない。★

開発スタッフがシャーシダイナモ（出力特性計測機）を使いながら
ガンガンパワーを上げていったんだ。
　
パワーライン上ではノーマルのラインにそって
綺麗にパワーが上乗せされていっている最高のラインだ。

しかし本当にこんなパワーラインで気持ちイー！を引き出せるのか？　
基本このマシンは極上のフラットパワーが売りのマシンだ。
決して立ち上がるパワーラインで
フロントを浮かせながら走るような性能を求めていない。
普段走るときは2000rpm~4000rpmで
なるべく高いギアを使って走るのが快感なんだ。
ビッグツインらしい鼓動を楽しみながら走るんだ。
それなのにこんなパワーラインで本当に大丈夫なのか？

・・・・・！　
やっぱりな。
このマシン、少し効率のいいマフラーをつけるとパワーは簡単に上がる。
だけど高回転型のエンジンになってしまった瞬間
Vツインの楽しさが全くない。
フラットトルクの快感が半減だ。これではダメだ！

忠