忠さんが陣頭指揮をとってマフラーを開発していく実際のストーリー|マフラー開発奮闘記

PCX150 POWERBOX FULL編 其の四

★パワーの淀みを徹底的に分析してみた。★

この淀みの原因はプーリーの特性だから完璧にゼロにすることはできない。
しかし、特性を変えて淀みを一瞬で通り過ぎさせて
ストレスを取り払うことは可能だと思う。
そう思って、メインパイプの長さ/太さを徹底的にいじって
50Km/h付近のパワーの淀みを徹底的に分析してみた。
この淀みの中にはっきり現れるパワーラインにこだわり
落込んでいる時間を極端に短くするのと
少し右肩上がりの出力特性にいじることでなんとか改善が出来そうだ。
なんだか、面白いマフラーが出来そうだぞ!

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PCX150 POWERBOX FULL編 其の参

★加速走行騒音対策で特性を悪くしている★

大体状況はわかった。
やはり、加速走行騒音対策でプーリーの設定が
50Km/h付近の特性を悪くしている。
ここを改善するのには無理がある。
しかし、特性を少しいじればかなり気持ち良く走れるようになると思うんだ。
少し開発の方向性を変えて再トライだ!

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PCX150 POWERBOX FULL編 其の弐

★車両の個体差なんだろうなぁ~★

どうも50Km/h付近の落ち込みが大きくて気になる
何をしてもここの速度域だけは改善されない。
前に会社にあったpcx150はこんな事は無かったのに
車両の個体差なんだろうなぁ~。
もう一度、ノーマルマフラーに戻して乗ってみてか。

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PCX150 POWERBOX FULL編 其の壱

★50km/h付近のパワーのたるみが気にくわん!★

PURE SPORTシリーズを開発する際に
散々学んだからここまでくるのがめっちゃはやいな!
もうすぐにでも売り出せそうな完成度だぁ。
でもな、性能をおろそかにしちゃあいかん。
この50km/h付近のパワーのたるみが気にくわん!
何より性能何より ”気持ちイー!” が我が社の製品だ。
こんなんじゃ全然駄目。
このたるみをなんとかしてくれ。

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PCX150 POWERBOX FULL編 序章

POWERBOX FULLの独特の性能を味わってほしい★

今、PCX150はPURE SPORTゴールドエンブレムっていうバージョンあって、
走りの楽しさから好調に販売も推移しているって、 いいじゃない!

マーケティングサイドからMAJESTY Sで開発を行なった
POWERBOX FULLのあのメリハリの利いた独特の性能を
PCX150ユーザーにも味わってほしいって?
だけど、今のPURE SPORTゴールドエンブレムが
好調に推移しているんだからもういいじゃないの?
それに開発用に購入したPCX150はすでに売却してしまったし、
新型の150もタイで発表されて、近いうちに日本でも販売されるって言うし・・・・

えっ!? もう、車両買っちゃったの?
ええっ!コストを考えて今度は中古車だって?
そ、そういう問題なの?

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PCX eSP 燃費がよくなるってほんと!編 其の六

★マフラーを変えただけで8.4%燃費が改善★

おれはさぁ~ こういう単純作業の繰り返しって得意じゃあないんだよね。
しかも一回につきダイナモ上15Kmを3×2=6本も
しかもしかも60Km/h±1Km/hをキープするために
スピードメーターとにらめっこ・・・・・淡々と・・・・淡々と。
まぁ、しょうがないよな。言い出したのはおれだし、
みんな忙しそうなふりをしているし、しょうがないよな・・・・・。
だけど、おれだって、そんなには暇じゃないし、
これが分かったからと言って、なにが変わるわけでもなく・・・・・。
ふ~ん。あそぉ~、
そのあと燃費はどうなったのかって、問合せが来てるの!
あっそぉ~。やるよ、やる。今日やるよ。
ということで、再度工場へやってまいりました。
それでは、時間がもったいないので、粛々と作業に取りかからせていただきます。
まずは、シャーシダイナモに車両を載せて、ローラーに10%の負荷をかけ
時速60Km/h±1Km/hでアクセルキープ15Km走行
ノーマルマフラー一回目
消費した燃料 284.6g 比重設定を75%にすると 379.5cc
今回の燃費はリッターあたり39.5Km
続いて
PURE SPORT 一回目
消費した燃料 261.5g 比重設定を75%にすると 348.7cc
今回の燃費はリッターあたり43.0Km
次にノーマル二回目
消費した燃料 304.7g 比重設定を75%にすると 406.3cc
今回の燃費はリッターあたり36.9Km

PURE SPORT二回目
消費した燃料 279.8g 比重設定を75%にすると 373.0cc
今回の燃費はリッターあたり40.2Km

ノーマル三回目   
消費した燃料 309.1g 比重設定を75%にすると 412.1cc 
今回の燃費はリッターあたり36.4Km

PURE SPORT三回目
消費した燃料 287.2 比重設定を75%にすると  382.9cc
今回の燃費はリッターあたり39.2Km

それでは両者それぞれの平均燃費を計算してみましょう!
ノーマルマフラー装着車輌の平均燃費は
ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャ~~~ン!
リッターあたり37.6Km
続きまして
PURE SPORTマフラー装着車輌の平均燃費は
ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャ~~~~ン!
リッターあたり40.7Km
ということは~~!
PURE SPORTゴールドエンブレムマフラーは
ノーマルマフラーの定地走行燃費より108.4%上を行ってる!

すっごい!マフラーを変えただけで8.4%燃費が改善されるなんて
驚きだね Newsだね!
世の中の常識がひっくり返るね!
お客様からのアンケートハガキの情報がここで証明されたね
いや~あ 驚いた!
それで、 これからどうするぅ~?
面白い事と好きなことだけ担当:大泉

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PCX eSP 燃費がよくなるってほんと!編 其の伍

★平均値を出してみようよ!★

燃費44.1Kmで新車出荷時に
ついているマフラーは42.9Kmに比べて103%の燃費アップ。
そりゃあすごいよ!

すごいと思うけどさぁ。
たった、一回較べた結果で判断するのは早すぎるんじゃないか?

最低でもあと2~3回くらい両方のマフラーを付替えて
同条件でテストしないと正確では無いでしょう!
日を改めてノーマル3回、PURE SPORT3回を
順番に繰り返して、平均値を出してみようよ!

PCX eSP 燃費がよくなるってほんと!編 其の四

★燃費は1リッターあたり、『42.9km』★

では、今度は引き続き、新車出荷時から着いている純正マフラーを外し、
現在好調な売上を記録している、PURE SPORT”S” ゴールドエンブレムに交換し、
同じように測定機のローラーに10%の負荷をかけた状態で“定地走行燃費”を測定開始。

今度はこの測定回転域のパワーがかなりあがっているせいか、
もしくはフラットな出力特性のせいか、
アクセルグリップをほとんどON,OFFすることなく、
スムーズに60Km/hをプラスマイナス1Km/h以内のスピードをキープすることができ、
快適に測定終了。

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前回と同じように燃料ポンプのガソリンをビーカーに戻し、
残ったガソリンを精密量りで量る。
すると今度は『1744.9g』に。

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テスト前に量ったガソリンはちょうど2000gだから使ったガソリンは『255.1g』
ガソリンの比重75%で換算して、このときの燃費は1リッターあたり『44.1km』
え~っと、 新車出荷時のマフラーの燃費はいくつだったっけか?

『42.9Km!』 
あっそう・・・・。
それって、なん%アップなの?
『約103%!』 
ふ~ん・・・・。

大泉

PCX eSP 燃費がよくなるってほんと!編 其の参

★燃費は1リッターあたり、『42.9km』★

まず、10分間ほど10%の負荷をかけた状態で暖気運転をおこないます。
続いて新車出荷時から着いている純正マフラーで、“定地走行燃費”を計ります。
最初は大きな洗濯バサミのような物をアクセルグリップに
くっつけて自動走行をさせようと考えました。
しかし、それは無駄でした。
アクセルグリップを固定しておくと
速度は勝手に上がったり下がったりして一定になりません。
仕方がないので実際にまたがってアクセルグリップをもって、
測定速度の60Km/hからプラスマイナス1Km/h以上離れないようにして計測をしました。

これが結構大変です!
微妙なアクセルワークで速度は敏感に反応します。
何度かやり直した結果走行15Kmの間一度もプラスマイナス1Km/hを超えることなく測定終了。
燃料ポンプのガソリンをビーカーに戻し残ったガソリンを精密ばかりで計ると
『1737.7g』

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最初に有ったガソリンはちょうど『2000g』だから、
使ったガソリンは『262.3g』
ガソリンの比重75%で換算してこのときの燃費は1リッターあたり、『42.9km』
さすが、10%の負荷を掛けたといえ、アクセル一定の“定地走行燃費”
そこそこ良い数字をたたき出した。
さあ、次はゴールドエンブレムだ。プレッシャーがかかるな、どきどきするぜ!

面白い事と好きなことだけ担当:大泉 善稔

PCX eSP 燃費がよくなるってほんと!編 其の弐

★実走行に近い状態をつくり出し測定します★

まずは、ビーカーにガソリンを注ぎ
精密計りで総重量をピッタし2000gに合わせます!

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ガソリンタンクの内部から取り出した燃料ポンプを、
車体の横に置いたビーカーに入れ、フューエルインジェクション(燃料気化器)に
燃料を送りこの状態でローラー上を走らせます。

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極力実走行の条件に近づけるため
駆動輪を10%の負荷をかけたローラーに載せ60Km/hで走らせます。
オートバイの燃費測定方法は“定地走行燃費”と呼ばれ、
60Km/h定速走行時における燃費を測定します。
一定速度といえどもビーカーを抱えて走ると怖いもの知らずの僕でも
ガソリンをかぶると冷たいだろうし、たぶん臭いし、
とても危険な気がするので今回はシャーシダイナモという機械を使い
実走行に近い状態をつくり出し測定します。

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景色の変わらないシャーシダイナモ上をあまり長い時間走らせるのは、
僕的にかなり苦痛なので、走行距離を何とか我慢の出来る15Kmに設定し
逆算で燃費を算出していこうと考えております。
まあ、そんなに簡単に燃費が良くなるなんてことは考えられませんが・・・・
結果は乞うご期待!
面白い事と好きなことだけ担当:大泉 善稔

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